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2010.02.15
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カテゴリ:江戸時代を知る
 『耳嚢(上)』から、印象に残った話を現代語訳で紹介する。

 前回の「公家衆其賢徳ある事」のすぐあとに記されている。

 川西某が語ったことには、同人の縁のある者のことだという。遠江、三河のあたりの者だったが、娘が一人あったのを上方へ遣わし、公家のところで奉公させていたが、長い間あわずにいたところ、その娘は今は宮仕えしていた主人の情けを受け、内室のようになっていると、便りに聞いたので、行って会おうと思い立ち、上京しその公家の家をたずねたところ、位が高く禄が重い公家ではなかったので屋敷の造りも美しくはなく、たいへん貧しげに見えたが、案内を乞うと、いかにもきたなげな親仁が出てきて尋ねたので、
「これこれのことにて参りました」
と答えたところ、
「まずはそこへひかえなされ」
と、玄関の隅に差し置き、しばらくして、
「申し上げたのでこちらへおいでなされ」
と、中門のようなところから通って白州へむしろのようなものを敷いてあってその上に座らせ、ほかには人がいないのか、すぐにその老夫が白布の狩衣を着し、もみ烏帽子などをつけて、御簾を巻き上げれば、堂上の人がわが娘とともに着座し、
「はるばる尋ね来てくれたうれしさよ」
と言葉をかけ、ほどなく御簾をさげたので、
「尋ねてきたがつまらぬことだった」
と思っていたが、またその老人の案内で座敷へ通され、その後は娘にもゆるゆると会って立ち帰ったが、それにしても気の毒でもありおかしくもあると語った。





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Last updated  2021.12.18 23:21:59
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