ガメラシリーズ最終作。最初から、第1作から内容がつながっているが、その世界はこれで終わり、という前提が感じられる、
ガメラのせいで両親を失ったと信じている少女(前田愛)が、ギャオスの変異体を育てることになる。
その少女の姓が「比良坂」であることや、諸星大二郎風の古代史が裏にあることなど、独特の世界になっている。
主人公は第1作と同じ二人で、藤谷文子も出てくる。謎の女を演じる山咲千里も独特の味を出している。
前田愛は目つきがよく、好演なのだが、あの混乱の中であんな汚れが目立ちそうな服を着るだろうかということが気になる。
代々ある使命を担ってきた一族の少年の、主人公への思いも描かれ、青春映画にもなりそうな要素があるのだが、そこはあまり深くは触れられない。
こういう世界への嗜好は、ゴジラ映画である「
ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」でも顔を出している。
ガメラを活動させるエネルギーは何か、そのエネルギーの乱れが何をもたらすか、ということが説明されているが、この結末では地球がどうなったのかわからないままだ。
ハッピーエンドではない。
楽天会員以外の方のコメントは「輾転反側掲示板」へ