テーマ:☆詩を書きましょう☆(8289)
カテゴリ:ムーヴメント
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雨がやむ時 誘惑に打ち勝つ 涙は 記憶の 傷を癒す 782 芸術にも 影がある アトリエに置かれた 静物画のような 微笑 783 霧深い町角で 幻の三階がある 眼はおつとりと 柔和に見ひらかれ 忘られた夜を想う 784 窓は夜風に 街燈は 鉛の如く重たく 月は低く懸つて 昼過ぎた後のけだるさ 785 ふいと初秋の あの木から 落ちたと見える どろつとした柿 786 舞台に用いられる 道具ではない 君の魂を見たい 秋の陽はうらうらと 誰もかれも打ち寛いだ10月 787 せめてものなけなしに 唇に 紅を塗ろう 夏には人一倍弱い 盗汗の 器に 789 僕は思つた この気持ちが冷めないうちに 東が白む頃までに 酔いも一時に ああこのいらだたしさを噛む前に 790 一向うだつがあがらない 突つぱらずに言えば 売り払うものばかりあるのに 何故この悲しみは 表情に浮かぶ 夜に染まる 791 電話はいつになつても お遊びごとのように 石にこはれる不出来な ほんの少しのおませなゲームで 792 ただかなしげなことは 忘れてしまいたい こうしてずつと夜まで押しとおし カーテンにすつぽりと隠れるまで どうかぼくの気持ちよ 見つからないで逃げおおしてくれ 793 あたらしい希望は 夜のうちに 卵となる ひび割れてゆく粘土のように 知らず知らず浅墓な手に 794 神の夜 人は 成熟の頂点に達して 告解をすなおに受け入れる 泣いてあらわす 暗い影のうつくしさに 795 彼女の心は冷たい はなはだ平明な 死という肺を病み こういう僕は 壜のなかの手紙を憶うのです 796 一と目も見なければ 堅い鉄筋コンクリートと 同じでしょう その眼は何を語るというのでしょう 何かうつとりと生温かい気持ちの底に 797 人の心なんて わからないでしょう ひどい事を言うのは鏡ゆえです 洗面所の鏡に あなたが毎朝言う台詞と同じ 798 俯向いている 夜の日は 秋風より 枝々を折る 雪の重さに似て 799 自分にも エゴイストに なりきろうとする 変装や仮面もあつて 隠しきれないものは 水を湛えるような事もなくて 800 とんで行つてしまう 鳥のように みがるな風の飄遊する池に しのび泣きかと思われる つめたいしろい膚の声が 801 悲しみを忘れなさい 打ちひしがれるほどに それはあなたの日々となる 夜が明けるたびに あなたの沈黙が声になろうとする 忘れなさい一時の迷いを 802 それから何年経つたか 知れないけれど 後ずさりすると また同じ景色が広がって 窓から一つとび越えられそうな 隣合う車両 803 冬陽が射している 公園で 気持ち悪く圧え付けていた あの葛藤は何だつたのだ 夜が来るまで ちつぽけな蝿の夢を見ていた 804 アクセスアップをもくろむ 巡回ソフト 来る人、来る人の歪んだ名前 この人は多分 心を病んでいる 805 コメントや掲示板に それとわかることを 書き遺す輩 儲けるための何とかサイト ありがとう犯罪者 806 毎日夜になると 謎の足跡 「ああアイツ巡回ソフトだな・・」 ブログ規約には 婉曲的に取り締まるとあり 807 あいつを殺せよ! いやすぐに銃殺刑を執行せよ! 眠らない国の 曖昧模糊とした部分が 澱んでいる キチガイはキカイみたく 808 平和になってほしいねえ! 無理だろうねえ! でもみんな自己主張するけどねえ! じっさい口にはしないものねえ! たんなるポーズということかねえ! というか涙も枯れてるだろうしねえ! 809 愛していないを 百回言っても 正しいことは蓄積される だって彼は その粘着質のしつこさで 愛の憎しみについて語った 810 たとえばあの人は もうイカれてます イカです イカ臭くて そこだけイルカで いいものあるだけッテないです 811 もういいんじゃないの だって疲れてるじゃない けれど優しさは いち度 枯れれないと見つからない 812 君は閉鎖されたのかい どうしてだい それを何故 きちんと説明しないのだい 謎が残される ミクシィな女の子 813 頑張ります を繰返す男の子が ある日 疲れましたと言った そうだね! 無理してる方が頑張っているよね 814 工場で 河童の話をする 僕とおじ様 近頃 ふっと 河童の皿には お金を載せてもいゝと思ふ 815 というような、気持ち 工場の隣に 黒いブルドッグ顔した 小さな犬がおり 近頃は吠えない 臆したか! バカ者 816 というような、気持ち 2 仕事場で ぼおっとしていると 眠たくなってしまうので やたらビュンビュン動く もしかしたらぼく! エイトマンになれるかも 817 というような、気持ち 3 灯油に携帯落として ぶっ壊した人は 稀であるかも知れないと思う ああ 落とさなければ いま その携帯に 1000人の女の子から連絡が! 818 というような、気持ち 4 昼休みに 頭の中で にゃうおーの練習をし 工場にお稲荷さんがあるので キツネよ、我はもう既に ネコに憑かれておる! 819 というような、気持ち 5 ガムテープで 段ボールを 中パレなどというものに貼り付ける 時々不細工な出来上がりを見るたびに ブラックジャック先生みたいね おほほ! 820 というような、気持ち 6 工場の一番ふしぎなことに カマキリの飛来があり 彼はよく颯爽と登場する バッタやコオロギはいもしないのに カマキリが登場するのは やっぱり切断工場だからなのかなあ 821 というような、気持ち 7 ロッカーはこれで三つ目 たらい回しといえるのか 鵜呑みにして応援なのか ああロッカーを使うたび 毎回入れ方を替え これはぼくの詩と一緒だなあとも思い―― 822 というような、気持ち 8 バイクで走っていると 写真詩の影響か 風景を切り取ってフレームに入れる この角度がいいな こういう取り入れ方があるな そしてその能力まったく無駄であり 823 というような、気持ち 9 蛇がいる場所を Mとするなら Nを蛇がいそうな場所と思う Iはそれゆえに 蛇おらぬ虫かと 地図記号のように思い 824 これだ! ということを見つけたら 修行に励んで欲しい 努めよ、見つけよ いつまでも散漫に 過ごすことなかれ 825 詩は みだりな雑談ではない 数字が虫に喰われて穴があくように そこにはそれなりの経緯がある 人がどう思ったか 彼がどう在ろうとしたか 826 うつくしい言葉を 列ねる人が 日本語はと言う 厳しさと真剣さが足りない 詩人という生き物は、 全人格こそ言葉である 827 彼は神に問うたかも知れないが 真の神を 否定しない者に 夜があるだろうか その昼があるだろうか ありのままだろうか 828 夜 貴様! 何を考えておるのだ 飛び蹴り ゲンコツ 詩人が女にうつつを抜かすとは 腰から下はケダモノか 夜の営為が逃げてゆくではないか 829 もし私が師なら あなたを見下げ果てた者と言う 幾夜もあなた達は 愚痴をこぼしため息をつくのか 時間を惜しまず 日々の享楽を満たすのか 830 自分の仕事が出来る者が 何故他人の仕事が出来ないのか 一人の重たさにかまけ それを試練と課題と思わないのか あなたは日々を何と心得ている すべては一致する! 統合する! 831 好奇心や興味というものは 撮影し現像されるものだ 旅の風景は思わせぶりだろう しかしこのアルバムの中に わたし達は一つの真を見る おお! 彼も永遠を探していたのかと・・ 832 日々間違ったことがある しかしそれを間違っていると 正すことではなく 学ぶことから始めなくてはいけない あなたが指摘したことは いずれ違う形であなたを指摘するだろう 833 言葉とは何だ 真とは何だ 生命とは何だ 神とは何だ 尽きせぬ詩とは何だ 834 もし背中に銃があてられたならば 私はその時に何を呟くだろう 死を理解して神と和解するか それともこの人生の不条理を嘆くか どちらでもない系図である 私は飽き足りない修羅である 835 他に何を失っても 得たいものがあるなら それは必ず あなたの生き方に係わってくる 正しい道は かぎりない遠路のように思える お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年08月07日 11時39分33秒
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