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家庭用置き型ビデオレコーダでは、VHS方式が主流であったが、ソニー陣営が先導してベータ方式も張り合っていた時期もあったのだ。以下はそのベータ方式のロゴ。
このベータ方式で30年前に購入したSL-HF300というソニーのビデオデッキを使おうとした。これには15年ほど前からテープを入れっぱなしにしておいたせいか、再び通電してみるとテープがどうしても取り出せない。 ベータ方式は、VHS方式と激しいシェア争いをしていったが、結局VHS方式に敗れた。当時VHS方式で発売されるソフト(特にエロビデオ)が多かったからとも言われた。ベータ方式は家庭用では敗れたが、マニア向けとして進化して細々と2000年初頭まで発売され、放送局などプロの世界では家庭用とは違う記録方式でベータのテープがずっと使われてきており今でも健在である。そういう意味では家庭用として残ったはずのVHSは別のメディアによる記録方式に入れ替わって廃れたが、ベータは特殊用途として生き残ったとも言える。 そのVHS方式とベータ方式のビデオカセットを見比べてみよう。上がベータ用、下がVHS用で、大きさが異なる。 VHS方式が主流になりつつあった頃でも私はベータ方式で録り溜めた。また、SL-HF300は高音質で音声を記録できる「Beta wi-fi」という機能が搭載され、また内蔵されたタイマーで外部の機器のON/OFFもできるため、オーディオ機器を接続してFM放送を録音(当時エアチェックと言われた)するのにも活用していた。 そのテープがあったのを思い出して、しまい込んでいたものを取り出してきた。テープは60本ほどある。 このテープを再生したくてもできないのは歯がゆい。仕方なしにオークションをのぞいてみると、SL-HF507という機種が動作確認済みを1万円で落札。興味のない人にとっては1万円というのは高価かもしれないが、私にとっては思った以上に安価に落札できたと思っている。このビデオデッキは「Hi-Bandベータ」機能搭載のもの。 →楽天市場で「ベータ ビデオ デッキ」で商品を検索 さて再生できる準備が整い、いくつかのテープを再生してみる。今の時代から見ると解像度は低くてぼやけている。当時のブラウン管のテレビならそれなりに見られたのかもしれない。懐かしのコ○○○警部らしき人も見えてる? 再生しているとノイズが発生してうまく再生できないテープもある。上部には白黒になっているが裸の女性の背中っぽいような感じが見えるような・・・やばいビデオ?(笑) 再生できないテープを取り出してよく見ると、テープ自体にカビが生えている。確認していくとこのようなテープは何割かある。さすがに最長30年を超えるビデオテープは、保存状態によって湿気によりそうなってしまうのか。 カビの生えたテープを再生すると、カビがヘッドにこびりつくようで、その後に大丈夫なテープを再生するちノイズが発生して見えなくなる。幸いなことにヘッドクリーニングテープも出てきたので、これを使うことできれいに見られるようになった。 カビの生えたテープを再生しなくても、早送りや巻き戻しただけでも再生できなくなった。これはベータ方式では常時ヘッドにテープが巻き取られているために、ヘッドにカビがこびりつくためのようだ。以下は中央の丸いヘッドの左下から右上までテープが巻き取られた状態。 これは、ヘッド自体が回転するものではなく、内部が回転して読み取るようになっている。このためアルコールをしみこませた綿棒や布で拭きにくく、ヘッドクリーニングテープを多用しなければならない。いくつかのテープを再生するとクリーニングが何度か必要になり、ヘッドへの負担が気になる。 単純に巻き取りをしながら、カビやほこりを取り除くことができる装置があれば、ヘッドにダメージを与えずに、テープのみをクリーニングできるのだが。別に再生できない安価な巻き取りや早送り専用にビデオデッキを入手するのもありなのかもしれない。 またリモコンだが、純正品はないので学習リモコンで使えるか試してみた。上のビクターRM-A615にプリセットされているソニーのビデオデッキに設定しても動作しない。下の古いビクターのRM-A1500では同じようにプリセットされてものを設定したところ動作した。 これでベータ方式のテープを再生できるようになったので、「EasyCAP」を使ってPCに取り込んでデジタル化することにしよう。 しかし、当時の映像や音楽などいろいろなソフト、今では市販されていたりYoutubeで公開されていたりと、既にデジタル媒体で持っているものが多かった。このベータ方式のビデオでデジタル化したいコンテンツは少ないのに驚いた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.22 21:42:08
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