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じゃくの音楽日記帳

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2020.03.21
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カテゴリ:きらクラ!
3月1日のきらクラです。きらクラ終了のアナウンスが出されたのが2月16日の放送でした。その後の最初の放送でした。

最初のお便りは、おしゃくら時代からずっと聴いているが、きらクラは4月から中3になる娘の成長時期と重なったので思い出が深い。娘がきらクラDONで花のワルツの正解で読んでもらったのが小2のときだった、そのあとラジオ番組に投稿することが身近になった娘は、今では夜勉強しながら民放ラジオにも投稿し、ときどき逆電をもらったりしている、娘の成長のきっかけになったきらクラに感謝、と。

残された1ヵ月、最後にこれまでの名場面のリクエストコーナーを、と提案するお手紙に、ふかわさん、「なんならきらクラ三昧をやりたいですね」と。是非やってください!

その後ステッカーの話になり、ステッカーの使い道をみなさまから聴きたいというお話。真理さんの解説によると、まりへいと、ちげえねえと、ご自愛と、あと何か、4種類ほどのステッカーがあるというでした。4種類持っている人いるのかな?ふかわさんは、「中途半端となったくらペディアもどうなるんでしょうか」と言っていましたが、きらペディアですよ~。

続いて読まれたお便り。38年間の教師生活をこの春定年退職する、その最後の8年間をつらいときも苦しい時もきらクラとともに過ごしてきた年月を思い、一緒に終わってしまうことを考えると胸がいっぱいになり泣き出しそう。佐藤眞の組曲「蔵王」の最終曲「早春」をリクエストしたい。合唱に明け暮れていた大学時代、1日中練習していた「蔵王」の練習の合間にはひとりの大親友と春まだ浅い冷たい風の吹くキャンパスで毎日毎日語り合った日々を思いだす、将来の夢、家族のこと、恋の話。二十歳の私たちにはまだ見ぬ未来が待ち遠しくてたまらなかったことを思いだす。東北にある蔵王という山をきっといつの日か一緒に見に行こうと約束した、その後願ったとおり教師となり、長年の教職生活もいよいよ終わりを迎える。娘時代に夢を語り合った友は還暦を待たずして数年前に先立った。蔵王を一緒に見ようねという約束を決して忘れていないのに、約束を守れない、そんなことがあるのが人生というものなのかもしれない、もし「早春」を聴かせていただければ、大好きだった仕事も、大好きだったきらクラもいよいよ卒業のときと心に区切りをつけて、亡き大親友と一緒に、心の底から、北国の春の喜びに思いを馳せながら、味わいたいと思う、と。尾崎左永子作詞、佐藤眞作曲、混声合唱のための組曲「蔵王」から「早春」がかかりました。

きらクラDONは、バーンスタイン作曲、「ウェスト・サイド・ストーリー」からの「シンフォニック・ダンス」でした。いろいろなお手紙が紹介されました。
○楽器吹き同志で出会って結婚した夫婦で、きらクラをああだこうだといいながら一緒に聴いていた
○はじめは古典派を主に聴いていたが、この曲をきっかけに聴くジャンルが拡がった、思い出の曲
○バーンスタイン没後30年に絡めた出題か、還暦前年に初めてオーケストラに参加したときに演奏した思い出深い曲で、その1-2年前から始めていたホルンを吹奏楽だけではなくオケでも吹いてみたいと思い参加したが、初心者には荷が重かった。いきなりチューニングでつまづいた、抜き差し管を目いっぱい抜いてもチューニングの音に近づかなかった。あとで帰宅してから、吹奏楽のチューニングの♭Bと違ってオケのチューニングはAだと気が付いた。(さぞや抜き差しならないチューニングだったことでしょう。)無事演奏が終わったときには年甲斐もなくにっこりした。
○50年前中学生のとき、おじがあててくれたチケットで、大阪万博の万博クラシックの演奏会でバーンスタイン&ニューヨークフィルで幻想交響曲を聴いた。それ以来彼のファンとなり、74年高2の大阪フェスティバルホール演奏会のときサイン会の最後尾に並んで彼の著書「音楽のよろこび」にサインしてもらった。
○きらクラDONが好きで、一番の思い出は宮崎の公開収録であててもらったこと、でもやり残したこともふたつあり、公開収録のなまきらクラDONで絶妙なボケニアピンを答えることと、曲名と演奏者の両方を答える超ウルトラきらクラDONに正解することだと。(このお方、その念願の超ウルトラで正解されていました。)
○34年前に、所属していた大学吹奏楽団の演奏会のメイン曲として吹奏楽アレンジ版で演奏したとき、ボンゴとホイッスルを担当した。打楽器の出番や種類が多く、楽しかった。

ニアピンがありました。ドヴォルザークの管楽器のためのセレナードの第四楽章で、見事にステッカーをゲットしました!

ここでゲストの藤田真央さんが登場されました。

ふかわさんのお話によると、5年くらい前の夕方の情報番組にご登場してもらった、中学3年生のときで、これから世界に羽ばたくピアニストということで出てもらった。あのときは真央君と呼んでいたが、今は(そう呼ぶには)喉ぼとけでブレーキがかかる。ナントのラフォルジュルネのとき、楽屋に藤田さんに会いに行ったときに、5年前のことを覚えていてくれて、しかも「この番組に出たい、反田さんを出すなら自分も出せ」、とナントの勅令が出たということでした。

藤田さんは、以前からずっと月曜の再放送を聴いていた、そのきっかけは、中学生のとき、きらクラがスタートしたのと同時期だったが、膝の靭帯を断裂して車で学校に通うことになり、それでカーラジオできらクラと出会ったということです。

ナントで弾いたベートーヴェンの三重協奏曲の話となり、チェロのソロを弾く重鎮クニャーゼフが一向に楽屋から出てこず、ようやく出てきて、「よーし行こうぜ」と椅子に座って、「真央、Aをくれ」といってずっとチューニングをやっていた。そしていよいよ曲が始まってチェロの最初のドの一音でやられてしまった。クニャーゼフはすごい、と。真理さんも、クニャーゼフは音楽が降りてきている感じ、何かとつながっている、と。ふかわさんから真顔で「真理さんにも降りて来るんじゃないんですか?」と尋ねられた真理さんは、「私は、どうかな?」と(^^)。
(クニャーゼフはバッハの無伴奏チェロ組曲のCDを聴いて僕も強いインパクトを受けたチェリストです。2018年にはサントリーの小ホールで、バッハの無伴奏全曲を一夜で演奏するリサイタルも聴きました。)

ここで1曲、藤田真央さんのピアノでショパンの即興曲 第1番。

反田さんとの接点を尋ねられ、昔は音楽教室が一緒だったが、曜日が違っていてそのときは接点はなかった。1年くらい前に反田さんと会って、「あのときから下に凄い子がいると聞いていた」と言われた。私も、「上に凄い人がいると聞いていた」と。ふかわさん「凄い建物ですね!」と(爆)。

ナントのラフォルジュルネは、集中する時間が1時間と短いので、わたしにとってはすごくありがたい、と。海外と日本との違いは、日本の方が知っている人がいるのですごく緊張する。海外の人達はまっさらなので弾きやすい。

リスナーさんからのお便りで、山田和樹さんと笑ってしまうほどそっくりと。好きな1曲の紹介でモーツァルトのヴァイオリンソナタ第21番第2楽章をあげて、途中ピアノだけになるところが、天から光が降り注いでいるような感覚になると仰っていたことが印象的だった、と。(藤田さんを担当しているマネージャーさんが、山田和樹さんも担当しているということでした。)

藤田さんのあまりにほがらかでお茶目な話しぶりに、ふかわさん「へらへらしすぎで心配になるくらい」。

ピアノをやるきっかけ:2歳上の兄が弾いていたので、ピアノを弾くのが当たり前と思っていた。幼稚園のときに、みんな弾けないのと驚き、弾くと脚光をあびて、心地良さを味わって、それからですね。
練習大変というのはない。飽きたら新しい曲やるみたいな。やりたい曲いっぱいだして、買って。

この曲つらいということはないかと尋ねられ、ハンマークラヴィアはつらかった。高校3年生のとき、ヤマハホールのリサイタルに入れたが、4楽章は何重ものフーガだらけで、1日その第4楽章ばっかりやっても弾けず、もういいやと練習しなかったが、面白いことに本番では完璧に弾けた、と。

続いて「蜜蜂と遠雷」の風間塵がファイナルで弾いた、バルトークのピアノ協奏曲第3番 から 第3楽章、藤田真央さんのピアノ、円光寺雅彦指揮、東フィルの演奏が流れました。このときのエピソードとして、指揮の円光寺先生から、すごい死ぬほど怒られたと。コンチェルトの録音はこれが初めてで、どういう風に進んでいくのかわからなくて手間取っていたら、こうやるんだ!みたいに。

指揮者によってタイミングが違う、大巨匠から若い方までいろいろな指揮者とやったが、やはり大巨匠にいくにつれて、少し遅いタイミングで入ればいいんだなと。真理さんも、年配になるほど、音の重さを大事にするような印象があると。

ナントの後、チャイコフスキーコンクールの受賞者としてゲルギエフとミュンヘンでの公演が終わって、ゲルギエフとのディナーが毎回ずーっとあったが、これが本当に苦痛、とてつもなく長い。コンサートの時間よりも長い。会食の最後の方になって自分がそろそろ帰りますと言ったら、「真央ちょっと待て、あと30分待て」と。それで何故待ったのかわからないけれど30分ほど待ったら、突然ゲルギエフが立ち上がって、「きょうは素晴らしかった。素晴らしいアイデアを思い付いた。」と、私たちにとってはいつも悪いアイデアである。「この公演を2日後にサンクトペテルベルクでやろう」と急に言いだした。聞いている方はポカーン。酔っているのでもなく、本気で、あの眼光で。後ろの方ではそれを聞いたマネージャーたちも、どうすんのチケットとか、と騒ぎだした。しまいにはチェロのソリストのズラトミールがロシアのビザを持ってないと言ったら、マエストロが携帯を出して謎の人と3分位話して携帯を切って、「ズラトミール、ビザとれたぞ」と。それで公演が決まって、決行した。聴衆も7割がた入り、ライブストリーミングもあってすごく盛り上がった。

山形のリサイタルを聴かれたリスナーさんからのお便り、左足の怪我(豆)は治りましたか?と。何故か豆ができた。15日間ヨーロッパとロシアに行っていて、うち10日間がコンサートだったが、豆ができてしまった。日本に帰ってきて翌日山形で演奏会だった。膝の靭帯断裂をしたのと同じ左足に豆ができて、歩き恰好がひどかった。豆は足の先だったので、ペダルは足の腹で踏んだ。ここで反田さんの足マジック塗りの話になり、藤田さん「あの人はまたああいうことするからあれだけども、あんなにぶっとんではないです私は」と(^^)。

リスナーさんからの質問、どんな曲でも出だしが大切と思うが、真央さんはどの曲でも座るやさっと弾き始め曲の中に入り込む。どんなイメージでそうされているのか?真央さんの答えとして、歩いて、お辞儀をしてピアノに座る、座る直前にハンカチをすっとピアノのところに置いてすぐ弾く、そのときにはこうやって弾くんだという出だしのテンポ感があり音楽感があり、それですぐ弾き始めるだけ。自然とそうなっている感じ。と

椅子の位置なんか気にする人もいますね、とのふかわさんの話に反応して、それはある、すぐ弾くので、演奏の途中で椅子の位置が、あ、なんかちょっとずれていると気が付くことがある。それで激しいところで瞬発力でバンと椅子をずらす。でもそれが行き過ぎて、またずれているときがあって、こりゃ~だめだと思って、左手がメロディーで右が休みのときに、ちょっとお尻を挙げてきゅっと調整というのもある。そういうことしちゃだめなんですけどね、本来、と。

ここで真理さんが、今まで出会った素晴らしい3人の音楽家がいる、小澤征爾さんと山田和樹さんと真央君。みな体がずっーと動いている。多分ぴっと立ち止まれないタイプ。ずっと多分音楽が頭に流れている。ずっと手を振ってるとか、足がステップとっちゃうとか。それを聞いたふかわさんが、「私が教師で真央君が普通の生徒だったらしょっちゅう叱っているかもしれない。落ち着きがないと通信簿に毎回書いていると。真理さん、音楽がいつも流れているから急に弾ける、と。

ここでリスナーさんからのリクエストで、藤田真央さんのピアノで、蜜蜂と遠雷から、藤倉大作曲の「春と修羅(風間塵バージョン)」が流れました。きらきらと素敵でした。

ここで「まりさん、たのもう!」コーナー。石の上にもサンサーンスさんからの、かなり長いお題でしたが、真理さん余裕で、途中でもう大丈夫とふかわさんを遮って、見事に正答。シベリウスのヴァイオリン協奏曲第三楽章。真央君もすぐわかったということです。

続いて大阪のアマデウスさんからの、そらみみクラシック。オッフェンバックの歌劇「ホフマン物語」第4幕第1場第7景、ジュリエッタの歌で始まりゴンドラの舟歌の合唱が続くあたりで、「たのもう」が2度聞こえると。

勝手に名付け親のお題が流れましたが、そのピアノを弾いていたプレトニョフの話題になりました。プレトニョフが好きと。2回本人に会った。1回目は彼が指揮をした演奏会の終わったときに会いにいったらすごくご満悦で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲の楽譜にサインしてくれた。今でもその楽譜を使っている。その二日後に彼のピアノのリサイタルを聴いて素晴らしく、やはり終わった後に行ったら、今度はすごくむっつりしていて、目線が合わない、基本私の斜め上を見ていて、早く帰れみたいなそういうオーラを出していた。ピアノのときは機嫌悪いんだ、と思った。でも本当にこの人は世界で一番ピアノがうまいと私は思う、と。

ふかわさんが「真央さんのエピソードはおもしろい。いい不協和音というか、笑える不協和音が届いてくる。」真理さん「ちょいちょい毒を挟んでくる」

BGM選手権。藤田さんが好きなコーナーということです。で、以前宮沢賢治の「雨にも負けず」のとき、ふかわさんの朗読が、「雨にも負けず」と2回言ったのが子供ながらツボにはまったということでした。
さて今回のお題は亀井勝一郎作、八ヶ岳登山記でした。3枠採用。
○イベールの祝典序曲の途中(ぽんたろうさん)。もしきらクラが10年続いたらリクエストしたいと思っていた曲と。雄大で美しい風景が見渡せるような素晴らしい曲でした。
○ホルストの「惑星」から「火星」(レントよりアダージョさん)。ふかわさん「噴火している」と。きらクラが終わってしまうという突然の知らせに憤りを感じている私たちリスナー大勢の気持ちを素直に代弁してくれるような選曲でした。
○シベリウスのロマンス変ニ長調作品24-9、舘野泉さんの演奏指定で(今日も富士山がきれいですさん)。藤田さん、「変ニ長調という曲調がいい、良くマッチしている」。真理さん「なんだか素朴な、自分の身近な山に登っているよう」。ふかわさん「景色と言うより人物の心情が伝わってくる」と。美しいピアノの音に、舘野泉さんがゲストに出られたときの放送を思いだしました。

藤田真央さん「ピアノはやはりオケやオペラにはかなわない」と、そして選んだベストはイベールでした。

続いて、藤田さんがかけたい曲。バーバーの「弦楽のためのアダージョ」、バーンスタインの演奏でかかりました。去年、大学2年生の指揮法の授業を受けていた時にこの曲を振って、95点という好成績をおさめた曲。指揮台に立って景色はどうかと問われて、あごとか震えてしまった。指揮はピアノを弾くのとはまったく違うことをやっている。全ての重積を負わなければいけないので、あまりやりたくないな、と。

今後の展望をきかれた藤田さん、今年はずっと上半期は日本にいて、10月からはベルリンに留学しようと決意している。入学試験に落ちたらいけないけれど。と。

リスナーさんからの質問、忙しいなかいつどうやって練習しているのか、に対しては、忙しいとはいっても練習する時間をさいて自分で作っている。本当に時間がないときは、コンサート終わって家に帰ってまた練習して、ということもある。

本番の直前にピアノを弾く方か弾かない方かとのふかわさんの質問に、本番の日はぎりぎりまでずーっとピアノを弾いている。ピアノはその場所にしかない、その場所特有のピアノなので、この音はこういう音が出るんだと、すべての音を確かめたいという願望がある、と。

苦手のものは、トマト人参ピーマン。克服キャンペーン(克服週間)を自分で作ったことがあるが、1日目トマトを食べたがもうだめだった。トマトの中のうにゅうにゅ感は解せない、と。それを聞いた真理さん「娘も好き嫌いいっぱいある。年齢とともに無くなるかと思ったけれど、なくならないんだ」と。

最後にメッセージとして、真央さん、私の青春そのまま、この番組とともに過ごしてきたので、この番組がなくなってしまうのは惜しいけれど、何かしらの形で、きらクラのコンサートがあったら出たいなぁ。次は絶対出たい、と。これ期待してお待ちします!

最後はクールダウンするかのようにゴールドベルク変奏曲からアリア、グールド(あとの方の録音)がしっとりと流れました。

ラジネコールが、ふかわさん曰く「もう最終回の雰囲気」と。15名のラジネコールのうち最初の10人がそうでした。きらクラありがとうさん、きらクラファンのるさん。人生初投稿がきらクラでしたさん、きらクラありがとう本当にありがとうさん、きらクラ大好き人間さん、きらクラforeverさん、きらクラロス子さん、きらクラforeverでけろさん、きらクラファンさん、ほだなうそだべにゃこと大山ママさん。

きらクラが終わるというショックに気持ちも暗くなりがちなところ、藤田真央さんの屈託なく底抜けに明るいお話と人柄に、元気をもらって少し前向きな気持ちになれたのは僕だけではないと思います。世界にはばたきつつ、先々ひょっこりときらクラ特別番組(三昧など)にご登場していただければと思います!





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Last updated  2020.03.21 22:53:22
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