梅雨入り遅れの阿蘇キャンプツーリング 2日目
朝、鳥の声で目が覚める。まだ周囲は暗い中、小鳥たちが囀っている。テントから起き出すとなかなかに寒い。バイクの吸気温計は10℃と表示していた。早速コーヒーを淹れ、暖をとる。コーヒーはいつものスタバドリップパック。これが手軽で美味しくていい。朝食は阿蘇在住の際に行きつけだったベーカリーゲンキのパンだ。塩パン(写真なし)、ドライフルーツのパンと洋梨コンポートのパンをいただく。やはりここのパンは最高だ。バケットもめるころより大きくて安かった。次回からはここで全て揃えることにしよう。一気にコーヒーを飲みきり、レモンティーにチェンジ。猫舌のワタクシ。飲みやすい温度になるまでテントや道具を撤収する。慣れたものであっという間に撤収完了。あとはバイクに積み込むだけとなった。阿蘇五岳を眺めながらゆっくりまったり過ごす。日々の疲れやストレスがぶっ飛んでいく。最高な時間だ。さて、時刻は8時を回った。ここのチェックアウトは11時なのだが、さすがにその時間までいてはあとの行程が詰まる。重い腰を上げパッキング。9時前の出発となった。ゴンドーシャロレー、お世話になりました。また来ます。英語、中国語、どこの言語かわからない言葉が飛び交う。キャンプ場を出発した私はすぐ近くの黒川温泉に来ていた。ここの温泉は早いところでは朝8時半から開いているのだ。今回は無料駐車場隣の南城苑にやってきた。受付を済ませ浴室に行くとちょうど先客が上がるところであった。つまりまた貸切状態。南城苑の温泉は半露天風呂であり、黒川温泉の街並みを眺めながら入ることができる。※写真は南城苑のHPより引用。入り口にはシャワーがあり、身体もしっかりと洗うことができるのがありがたい。山みず木とかは洗い場もなければかかり湯もないからな。キャンプの汚れを落として入浴。泉質は炭酸泉だろうか、鹿児島の妙見温泉と似ている。体の芯まで温まり、湯冷めしにくい温泉だ。さて、ここは普通の浴槽以外に立ち湯があるのだ。早速入るとなかなか深い。私の首元まで埋もれてしまう。そこで浴槽の淵に腕をかけて下半身を浮かせる。重力から解放された足や腰が非常に気持ちいい。初めての体験だがこれはいいな。しばらく湯の中でストレッチをしつつまったり過ごす。あたりはチェックアウトの声だろうか、「ありがとうございました」や「お気をつけて」などの声に混ざり、茶碗を洗う音が聞こえる。そんな日常の中、私だけ非日常な時間を過ごしている。なんとも不思議な感覚だ。だんだんとのぼせてきたので上がることにする。南城苑さん、いいお湯と雰囲気の温泉でした。ありがとうございました。「バイクは寒くないですか?」店員さんがワインを梱包しながら話しかけてくる。黒川温泉を後にした私。そのまま東進して久住ワイナリーまで来ていた。くじゅう連山の麓に広がる広大なぶどう畑。そのぶどうで作られたワインがお気に入りなのだ。今回は悩みに悩んで、キャンベルアーリースパークリングとワイン屋さんのぶどうジュースを購入。おまけにぶどうジュースの試飲もさせていただいた。とっても濃い。ウェルチよりもはるかに濃い。体に良さそうなジュースだ。店員さんにお礼を言い出発した。さて、時刻は11時前。朝ごはんがパンだけだったのでお腹が空いてきた。そこで今まで縁のなかったお店に行ってみることに。到着したのは池山水源入り口にある焼肉屋さん「正」。今まで何度かトライするも臨時休業などで入れなかったのだ。早速入店し注文。数分で運ばれてきた「あか牛ステーキ重」のインパクトによだれが出てくる。早速いただきます。モニュモニュと噛めば噛むほど旨みが溢れるあか牛に、正オリジナルのタレがとっても美味しい。またウィンナーやベーコン、牛すじ入りスープなどもとても美味しく、全体的に非常にレベルが高い。これは最高だ。最近食べたあか牛料理で1番美味しいのではないだろうか。大満足で店を後にした。時刻は13時過ぎ。今回のツーリングの〆に阿蘇パノラマラインに登ることにする。今日は平日にもかかわらず多くのバイクやレンタカーが走っている。そのレンタカーの大半が外国人だ。インバウンドで経済が活性化するのはいいが、京都や北海道のようにオーバーツーリズムとならないよう祈るばかりである。草千里展望所手前にバイクを止め、中岳と記念撮影。今日も噴火警戒レベル2のため、山頂に登ることはできない。話ではじきレベル3に引き上げられるのだとか。そうなると草千里より先は通行止めとなり、南阿蘇に抜けることができなくなる。そうなる前に通過して南阿蘇に降る。道の駅阿蘇望の郷くぎので休憩を取る。前にここで電動バイクをレンタルしたっけ。南阿蘇は小排気量のバイクでとことこ巡るのが楽しいんだよなぁ。いつかワンボックスカーにモンキーでも積んできて、自由に走り回りたいものだ。休憩を終え阿蘇から下界に降る。そのまま高速に乗り、今回の旅を終えた。今回の阿蘇ツーリングは、ゲストハウスやビジホでなくキャンプを選択した。私にとってキャンプは目的ではなく、泊まる手段のひとつでしかない。なのでキャンプスタイルは過去の日本一周で染みついた野宿スタイルとなっている。これが楽で荷物も少なくて済むので快適なのだ。このスタイルはこれからも変わらないだろう。いやむしろ悪化するかもしれない。その時は野宿スタイルではなく、ホームレススタイルとでも呼ぶのだろうか。さて、次回の阿蘇ツーリングは、7月の初旬にラベンダー摘みツーリング(車中泊)を予定。雨だとラベンダー摘み取りができなくなるため、天気と要相談ですが、去年行けなかった分今年は行けますように。それではまた旅の空の下でお会いしましょう。梅雨入り遅れの阿蘇キャンプツーリング 完