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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2009.04.01
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31日火曜日に学長室へ行きました。私がいつもいるのは経済学部がある4号館で、学長室は4号館から徒歩10分ほどの1号館にあります。

部屋へ入ると、既に4人が応接に座っていました。程なく学部長も合流し、会議が始まりました。学長の言葉は基本的にモンゴル語で、学部長が日本語に通訳をしてくれます。

最初に学長が大学の事情などを説明しました。以前から何度か聞いていたのですが、国立大学であるにも関わらず国からの補助金というか研究活動費はほとんどゼロなのだそうです。

つまり、全ての活動費は授業料でまかなっていると言ってました。なので、いつも財政不足で多くの設備(コピー機なども)も古いままです。研究基金のようなものはあるようで、それをいくつかのプロジェクトに使っているそうです。

前回初めてこの学長を見たときの印象とは全然違って、とても人懐っこそうな優しい人でした。同僚のSSさんの話では、学長を誰にするかという時期(昨年後半)は結構どろどろした勢力争いがあったそうです。

その辺も勝ち抜いてきたのでしょう。多分、もう教える現場にはおらず、何か新しいことをやりたいのでしょう。

続いて、私が自己紹介をしました。聞く分には英語で構わないというので、私が話すときは英語で、学長が話すときはモンゴル語で、となりました。

私の自己紹介を聞きながら、何度もうなずいていたのが印象的でした。私が元々アカデミックのバックグラウンドではなく、ビジネスマンだということもよく理解してくれました。

この席には、バイオ関係の会社の社長も同席していました。どうもこの社長が「バイオやナノテクなどもっと発展させたいが、人材がいない。もっとビジネスで役に立つ人材を供給してほしい。」と学長に依頼したところが発端のようです。

双方のニーズがあいまって、新しいプロジェクトを立ち上げたいという意向だということがわかりました。

ただ、国立大学のような公的機関が1民間企業と組んで何かを設立するのはどうかと思いました。中小企業のオーナーによくあるタイプで、一見冷静でよさそうですが、当然ながら自社の利益を中心に考えているでしょうし、それはそれで当然だと思います。

私は、1企業の意向やニーズで何かを作っても成功しない、そもそも一般民間企業は国立大学の教授に会えば「あー、先生ですか。素晴らしいですね。」と頭を下げてくれるかもしれないが、それは大学内での話。本当に民間企業からお金をもらおうと思ったら、古臭い国立大学の教授になんて誰も期待してないし、お金を払うはずもない。民間企業相手に何か商売するのはとても難しいことです、などと遠慮せずに話しました。

すると、学長は「全くその通りです。我々にはできないでしょう。だからあなたにお願いしたいのです。」と来ました。しかも2つあるプロジェクトの両方を見てほしいと。

この部屋には、学長、学部長、社長の他にちょっと若い2人がいました。この2人がそれぞれ別々のプロジェクトを担当し、私の指示に従うのだそうです。なんとも手回しがいいというか、話だけはどんどん進んでいるようです。

一人はマーケティングの先生で、新しい学校の設立を担当します。もう一人は、ファイナンスの先生でこちらは企業向けのビジネスを担当します。

「どうぞ、この2人を自由に使ってください」とは言われましたが、ほとんどイメージ先行で、具体像がなかなか沸いてきません。

この先この話がどうなるかは全然わかりません。ま、せっかくのこの大学とのご縁ですから、私でできる程度の協力はしようと思ってはいます。

帰り際、同席していた社長が「あなたがこの大学の中で活動しやすくするために、自分で好きなタイトルを選んでください。プレジデントでもシニアアドバイザーでもなんでもいいです。」だそうです。そんな面倒なものを正式に付けたら、私の自由度はなくなりそうなので、当面は遠慮しておきます。

学長室を出て、学部長から言われました。

「学長はあなたと会えて、本当に喜んでいます。日本から来た先生があなたのようなキャリアの人で、まるで宝くじに当たったようだ、と言ってました。」だそうです。

多分、よく見たら宝くじの当選番号の1番違いだということが、後でわかるでしょう。どうも大きな誤解をしているようです。

私に「丸投げ」すれば、簡単にうまくいくと思っているようです。そんなことは絶対にありえないのですが、学長は本当にビジネスを知らないようなので、そう信じてるのでしょう。

ですが、なんだかとても良さそうな人なので、しばらくはお付き合いしてみることにしました。

とはいえ、今の私には、明日の準備の方が重要です。とにかく毎日時間が足りません。

ちなみに、この話は、多分2-3ヵ月後に「結局、あの話は消えました」となる確率が一番高いと思っています。





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Last updated  2009.04.02 10:43:13
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