|
カテゴリ:モンゴル経済・トゥグルグ
今日ランチを一緒にしていたモンゴル人の友人のUさんから、アメリカ発で速報が出ているとの連絡があり、早速ロイター通信のネットニュースを見てみました。
それによると、「モンゴルは、IMFなどと55億ドルの経済救済計画に合意した」とあります。まずは目出度しです。その記事の内容の一部をベースに報告します。 最初に感じたのは、日曜日という異例の曜日での発表です。こちらモンゴルでは「明日の月曜日に発表される」ということが浸透していたので、ちょっと違和感がありました。 もしかして、モンゴル政府やIMFが一部に破談の恐れがあるとの憶測が出ているのに対して、噂が大きくなる前に早めに手を打ったのかもしれません。 「3月に5億8000万ドルの国家保証債務返済停止を避け、この国を救済するために、アジア開発銀行、世界銀行および日本や韓国などの二国間パートナー国は、最大30億ドルの援助を提供することに合意した、と IMFは声明を発表した。」 とあります。前のブログで書いた例の中国人民元とのスワップはどうなったのでしょうか? 「中国人民銀行は、15億元(21億9000万ドル)のスワップ期間を延長する。」とありますから、最終的には日本が出した条件は受け入れられたということでしょう。 「同声明によると、救済計画は3月のIMF理事会の承認を待っている。」とありますが、さすがに大丈夫でしょう。 ここ数年来の懸案であったモンゴルの対外債務は、ここでなんとか一安心となりましたが、試練はこれからです。 この巨額の資金はもらうのではなく返済すべき資金です。今回の声明では55億ドルなのか30億ドルかはよくわかりませんが、いずれにしろチンギス債の返済も視野に入れた金額ということでしょう。 これらの返済を終えるまでは、モンゴル政府は事実上IMFに首根っこを押さえられたままで、ほとんど政治家は好き勝手できません。 いろいろ問題が多い銀行、財閥グループなどが先送りしてきた問題が噴出してくると思われます。 痛みを伴いますが、これを機会にモンゴルが正しい方向に修正されていくことが期待でき、長期的には良い出来事になったと言えると思います。 その辺のことは、また書きます。 とりあえず、速報まで。 PS. その後の情報で55億ドルには中国のスワップ22億ドルも含まれるということがわかりました。ま、概算で52億ドルなのでこんなもんでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.02.19 21:42:29
コメント(0) | コメントを書く
[モンゴル経済・トゥグルグ] カテゴリの最新記事
|