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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2017.02.26
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カテゴリ:モンゴル出張
24日金曜日に無事日本へ戻ってきました。

早朝7時前にチンギスハーン空港に到着し、チェックインカウンターで手続きを始めたのですが・・・

「紙に印刷したチケットはありますか?」と聞かれました。いつもは私は手荷物にコピーを入れておくのですが、今朝ホテルで確認したのちに、スーツケースに入れてしまったのです。

以前は、Eチケットのコピーをいつもチェックイン時に出してはいたのですが、もう長い間それを見せろと言われたことがなかったので、手元に持っていなかったのです。

しかも成田でのチェックイン時に「お帰りは24日ですね。」と帰りの便の予約も確認されたので、安心していたわけです。

なので「紙が必要?なんで?」と聞くと「あなたの名前が予約リストにないのです」と言うではないです。仕方なく、スーツケースを開けてEチケットのコピーを取り出しました。

ところが後でわかったのですが、この日はどうもチェックインした人全員がチケットコピーの提出を要求されたようなのです。しかもその理由は全部同じで「あなたの名前が予約リストにはありません。」だって。

さすがMIAT!予約者全員のリストを消し去ってしまってことでしょうか!?もし、コピーを持っていなかったら搭乗できないってことなんでしょうか?

とにかくやることなすこと、当たり前のことができないのがMIATです。早く民営化してほしいところですが、政治家のおもちゃなので利用価値が高く、政治家は民営化に反対のようです。

おもちゃというのは、CAや現地駐在事務所などへのコネ入社に自分の家族や親せきを押し込めるということです。途上国特有の現象で、国内の賃金水準が低い中、CAや海外駐在員の給料は突出していますから。まあ、JALだって昔はそうだったですけどね。

もう一つ、席が取りにくい時にも政治家が駄々をこねれば、事前予約している民間人を追い出して、政治家優先で座席を獲得できる。こうしたことから、MIATは企業価値が低いにもかかわらず、政治家に重宝されているというわけです。

もちろん独占企業ですから、顧客の視点、お客様へのサービスという概念はありません。あるのは「乗せてやっている」という四半世紀前の社会主義のままの精神です。

これはMIAT東京事務所の対応ぶりでもわかります。彼らにとって一番大事なのは本社。それより大事なのは政府役人や政治家。ヒエラルキーで一番下が、乗客なんですね。

搭乗手続きを終え中に入ると、今までの数十回あるチンギスハーン空港でも経験したことのない光景が!ま、驚く話ではないのですけど・・・

知っている日本人のオンパレードです。Sシェフに建築資材会社のYさん、行列のできる人気カフェオーナーのMさん一家に日本人会リーダーのKさんなど、他にもたくさんのモンゴルに住んでいる日本人がいました。

彼らは特に示し合わせてこの日を予定したのではなく、すべてはたまたま日が重なっただけとのことでした。

たまたまと言っても、当然理由があります。それは来週かがツァガンサルの週だからです。ツァガンサルになると、その週はビジネス的にはほぼ休業です。日本の正月と一緒ですね。なので、彼らはこの休みを利用して日本へ一時帰国しているというわけです。

「せっかくモンゴルに住んでいるのだから、ツァガンサルを経験した方がいいのでは?」という声もあるかもしれませんが、彼らは皆モンゴルに住んで10年以上のローカライズした人たちばかりですから、ツァガンサルについては何度も経験した人たちなのです。

その上で、このモンゴルの長期休暇週間を狙って、日本で商談したり、家族のもとへ帰ったりするというわけです。

先週は乗客はほとんどモンゴル人ばかりでしたが、帰りは日本人が目立ちました。とはいえ、やはりモンゴル人が過半数であることには変わりありません。同じのは、往復ともに満席だということです。

これだけ満席なんだから、飛行機を大きくする必要はないけど、もっと就航日を増やしてほしいと思います。せめて土日のどちらかで運行してもらえたら助かるのですが。

でももちろんMIATは客の声なんて気にしません。新空港ができたら、本当に日系空港会社に参入してほしいと切に思います。

そうなったら、日本人は100%日系航空会社に乗るでしょうけど。そんな話をしたら、モンゴル人も「私たちだって、そうなればMIATなんか乗りません。」だって。MIATはそれが怖いんでしょうね。

そういえば、新空港はどうなったのでしょうか?現地で聞いたのをまとめると、既に日本側はやる工事はすべて完了した、とのことで一部にはモンゴル側への引き渡しも終わったとの情報もあります。でも、今年の空港オープンは難しいだろうとのことです。なぜか?

それはモンゴル側が担当する工区の工事が全然進んでいないからだそうです。私が「ああ、新空港からUBへの高速道路のことですね?」と聞くと、そうではなく空港の一部施設はモンゴル側が工事をすることになっていたんだそうです。それが全然進んでいないそうです。

これもよくわる話です。モンゴル人は「日本人は、遅い!何も決められない!」と言ってイライラするのですが、いざプロジェクトが始まると多くの場合「日本側は計画通り」に終えますが、モンゴル側はいつまでたっても「何やってんのかわからない状態」になってしまうのです。今回もその通りの結果になりました。

公式には、当初は今年の春に新空港オープンの予定でしたが、今は年内になっています。ですが、現実的にはそれも無理じゃないかという声が多いということです。

更には、新空港への高速道路に至っては、いつになるかわからないとのことです。新空港までの既存の道路は片側1車線の一本道ですから、このままでは相当な混雑、渋滞が予想されます。モンゴルでは交通事故が日常茶飯事ですから、そういう渋滞もあり得ます。

新空港が「便利な空港」になるには、しばらく時間がかかりそうですね。





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Last updated  2017.02.28 12:26:22
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