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カテゴリ:モンゴルの生活(イベント、季節)
モンゴルの政治、相当混乱しています。現時点で私は正しい情報を全部理解して書くことはできません。というか、全部理解するのを待っていては、大統領選直前まで何も書けないでしょう。
というわけで、大統領選の憲法に関することをわかる範囲で書きます。情報の正確さは全部正しいかは不明ですが、モンゴルの政治がこのことで混乱しているのだけは確かなようです。 本ブログでは、あまり政治には首を突っ込まないようにしていますが、今までここで書いてきたことの点と点がつながり、線になってくるような話です。 点というのは、去年の総選挙での民主党の大敗、今年になってからのフレルスフ首相の退陣、民主党党首選挙結果による民主党の分裂、そして今回の現大統領再登板が不可?という報道です。 まずは、今回のニュースの根源である、現バトトルガ大統領が今年の大統領選挙での立候補者にはなれないという憲法上の判断が出された、ということです。いくつかの情報を見たのですが、詳細はどうにもよくわかりません。 今年新しく制定された新憲法に関して、2月16日に裁判所が大統領選挙法第3.1.2条、第5.4条、第5.6条、第26.2条の合憲性に関する判断を下したというのです。 6年間以上は大統領を続けられない、などが規定されているとも言われています。モンゴル大統領の任期は4年間なので、そもそも6年などと言う数字が出てくることが不思議です。 そもそもそれぞれの法律の内容がわかっていないので、「なるほど!」という腹落ちはありませんが、結論としては「大統領経験者は再び大統領に立候補できない」という判断だそうです。 つまりバトトルガ現大統領が今年の6月9日の大統領選に立候補できないということになります。これは最終決定されたわけではなく、この結論は15日以内に国会で検討され、ここで決まればその結論は有効になるというものです。 点と線の点の部分ですが、まずは昨年の総選挙での民主党の大敗があります。これにより、民主党内は「今の体制・幹部では国民からの支持は得られない。党指導部を一新すべき!」という動きが出始めます。 現在の大統領は民主党なので、虎視眈々と大統領の座を狙っていた人民党のフレルフス首相は今年1月その座を辞任し、6月の大統領選挙に向けて本格的に動き出しました。 当然、仮想敵はバトトルガ現大統領ですが、バトトルガ現大統領は裏で何やらいろいろ動いているという噂も出るほど、人民党とも接触があったとも言われています。目的は、仮に自身が退陣となった場合の「起訴しない」という保険でしょう。韓国大統領ほどではありませんが、モンゴル大統領も退陣後に逮捕されるのが怖いのです。 そして先月の民主党党首選挙での混乱です。要は今までのやり方を守りたい、別な言い方をすれば民主党の実質トップは現バトトルガ大統領のままがいいという守旧派。 今の大統領になってから民主党への支持率は落ちっぱなしであり、国民は呆れかえっているので、幹部の一新をするためには新しいリーダーが必要だとする革新派。この両陣営による「一騎打ち」ではなく「別々の選挙」によって民主党は二分されました。 もし、守旧派のトップが続けば、次期大統領候補は当然バトトルガ現大統領となります。そうではなく、革新派の党首トギーさんとなれば、大統領候補は革新的な人となるでしょう。 私は当初トギーさんが候補者となりうると思っていましたが、大統領になるには50歳以上であることなどの年齢制限もあるようなので、誰になるかはわかりません。もしかしてトギーさんを支持しているエルデネ前民主党党首かもしれません。 とまあ、このような流れできた次期大統領選が、今回の裁判所の判断で民主党内での更なる混乱を引き起こしているのだと思います。当然、バトトルガ現大統領は「はい、わかりました。諦めます。」と引き下がるようなことはせず、更なる裁判闘争を仕掛けることになるだろうとのことです。 そもそも今の民主党の党首は結局誰なのか?という判断も、まだ裁判所は結論を出していないとのことです。もし、これでトギーさん側が勝てば、その時点でバトトルガ現大統領の再出馬はありません。 仮に、守旧派のツォグトゲレル氏が党首になったら、予定通りバトトルガ現大統領が出ることになっていましたが、それができないとなると、そのツォグトゲレル氏が立候補するのでしょうか?でも嬉しそうにツォグトゲレル氏が立候補したら、陰で支えたバトトルガ現大統領は面白くないでしょう。 そうなると、ツォグトゲレル氏は憲法判断が最終的に下されるまでは、自らは出馬声明は出せないでしょう。ですが、バトトルガ陣営は「憲法判断の無効を訴える」ようですから、これまたいつ最終結論が出るかわからない・・・ 書いている方も嫌になるほど混乱していますが、こうした動きを一番歓迎しているのは他でもない、人民党のフレルスフ前首相でしょう。この二つの騒ぎ(民主党党首、現大統領の立候補)が長引いて、大きくなればなるほど、国民は民主党に呆れ果て、しかも民主党もいつまでも本格的な大統領選への準備ができないのですから。 こんなんじゃ、今年も民主党ダメでしょうね。あるとすれば、トギーさんが新党首になって、あっと言わせる人が民主党候補者になることくらいでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.04.18 18:44:49
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