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カテゴリ:神奈川県
武蔵新城駅から鹿島田駅まではわずか5駅,6km程度です。土曜日の夕暮れ時の南武線は閑散としているものと思い込んでいましたが,思った以上に混雑しています。武蔵小杉駅でその多くは下車しますが,入れ替わりに川崎駅に向かうと思われる新たな客でまたもや車内は一杯になります。武蔵新城駅では胃腸の具合がよくなくていつものようには気分よく酒が呑めなかったのですが,鹿島田駅に着いてもやはり調子は上がって来ません。それでもわざわざ鹿島田駅で下車したのは日中通りがかった鹿島田駅そばの古い酒場らしい酒場と懐かしい呑み屋街らしい呑み屋街に立ち寄るためです。
ここに来ておかねばいつまたやって来れるかという悲壮な心持で訪れたのは「みやこ鳥」でした。店先には焼台があって,いつもならもつ焼が放つ芳しい香りと煙に恍惚となってしまうところですが,胃もたれがそうなることを許してはくれません。それでもボロな店構えに我慢できずに入店します。カウンターのみ12席ほど,2名の先客があります。店内も期待に違わぬいい枯れ具合です。手前のカウンターが人気があるようなので,自然に奥の席に誘われます。店内もばっちり眺められ,表を通行する人々も望める絶好のポジションです。ウーロンハイにもつ焼を注文して,一息つきます。落ち着いてみるとなんだかかぐわしいというかはっきり言うと小便臭い匂いがむんむんと充満しています。もっとも換気の悪い位置だったようです。これはちょっとした消臭剤程度では消し去ることのできない強烈な異臭です。なるほど常連のおっさんたちが手前の席を好むわけです。雰囲気は抜群でもつ焼もなかなかでしたが,くつろぐにはやや難ありでした。たまらずひとしりき呑み食いすると店を後にしたのでした。 店を出ると空気のおいしさに一安心。あまりのさわやかさに幸か不幸か胃腸のもたれもどこかに吹っ飛んでしまったようです。新鮮な空気は二日酔いの朝の一杯の水と同じく玉露どころか酒にも勝るものだと感じたものでした。 ようやく気分が盛り上がって来たので,こちらもどうしても訪れてみたかったマーケット風の呑み屋街に行ってみることにしました。駅の向こう側は打って変わって再開発で巨大ビル建設ラッシュになっていますが,わずかではありますがヤミ市を思わせる一画があって,昼に見掛けた際は思わず興奮してしまって,これは何があっても夜の景色も見ておかねばと思っていたのでした。ごくごく小さな建物で店舗は5,6軒程度が軒を連ねる程度のものですが,若い店主がやっている店が多い中,店名を見る限りではもっとも若い人のお店のような「夢中」という表通りの店にお邪魔することにしました。ぎゅうぎゅうに詰め込めば50名以上は軽く収容できそうな広いお店ですが,先客は2名だけ。外観に違わぬバラック風の安普請のお店で堪らなくいい雰囲気。肴のメニューも豊富で数ある品々に目を奪われます。胃腸の具合は回復したもののより快方に向かうようウコン茶ハイを頼むことにしました。これがなんともすごい効き目で,さらに激しく快調になったのでした。それが吉と出るか凶と出るかは次回以降のお話となります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/04/16 08:38:02 AM
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