|
カテゴリ:台東区
都内を散策しているとそこここで韓国人街に行き当たるものです。なので都内の初めて歩く町で韓国人街に行き着いたところで今では少しも驚かなくなりましたが、ぼくが上京して初めて意識して都内を歩き始めた頃に東上野のコリアンタウンを目にした時は、これまで暮らした町では目にしたことのない飲食店や食料品店などが狭いエリアに密集してあることに驚愕したものです。その後都内のみならず日本各所で同様の町を知るにつれ、当時感じた新鮮さは影を潜めてしまいつつあるのが残念なことです。特に日本の韓国人街はどこもかしこも似たりよったりの印象があって、変化に乏しいように思われるのです。特に飲食店は判を押したように画一的で、韓国料理の多くが案外お手軽に食べれるようになった現在にあっては、敢えて呑みを目的に立ち寄ることは稀有なことになっています。
そういえば韓国料理の飲食店で立ち呑みって見たことがないような気がします。韓国人のやっている立ち呑み店は行ったことがありますが、キムチやチヂミなどが日本的な定番ツマミに交じる程度でより本格的な韓国料理を出してもいいんじゃないか、大体が宮廷料理などは別にして多くの料理が調理も簡単で屋台料理程度に手軽な印象があり、常々立ち呑みに向いてると思っていたのです。で、仲御徒町にそうした店が誕生していたかというとそういうわけではなく、まったく逆に焼肉店がひしめく中、かなり本格的な焼鳥店「孫市」を見掛けたのでした。町のど真ん中にある共同便所をちょっと拝借、ホッとして改めて見渡すと混沌とした景色がやはり面白いなと眺めるまでもなく、視線の先に通路に椅子を出した半屋台状の焼鳥店がありました。また熱帯夜の続くうだるように暑い夜だったのでしばし躊躇しますが寄ることにしました。3席程度しかなかったと思いますが、1席空いています。背後からは工事現場にあるような巨大なサーキュレーターが唸りを上げ、涼感に寄与しているのかは甚だ疑問ですがそれでもないよりはずっと快適です。若い店主は日本の方のようで寡黙で真摯な仕事っぷりに思われます。実際焼き上がった焼鳥はちゃんとしていて、居酒屋のそれというよりむしろ滅多に行くことのない焼鳥専門店のモノのようでした。弁護士をしているという在日韓国人たちの会話に耳を傾けつつ、異国感を楽しんだのでした。難を言えば値段にありますがそれに関してはくどくど語らぬことにします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/09/09 08:44:21 AM
コメント(0) | コメントを書く
[台東区] カテゴリの最新記事
|