夜が待ち遠しい

さて、またも九条ねぎです。発作的に3袋の九条ねぎを購入したことは前回書きましたが、なんたることか、その翌日にはさらに3袋を買い求めてしまったのです。もう前回書いただけでもぼくが九条ねぎを好きだってことだけは十分に伝わったものと思いますが、まあ、それだけ語ってしまえばあと語るべきことなどほとんど残っていないのですね。弘法大師が大蛇に追われてねぎ畑に逃げ込んだ逸話だったり、それがきっかけで東寺の五重塔の上に葱坊主が付けられたこと、もともとは1年以上の栽培期間を要することなどいかにもなWikipediaの情報をさも既知のことと語ってみせても仕方のない事であります。ということで早速本題に移ればいいのだけれど、それじゃああまりにも芸がなさすぎます。なので一言コメントすると先般、九条ねぎの万能選手ぶりを称揚しましたが、人の場合、万能選手ってのは否定的な語られ方をすることがほとんどであると思うのです。本来であれば万能というのはそれこそあらゆる方面に秀でた実力を備えると同時にそれを実践しうるという稀有であると同時に誠に羨むべき才能であるはずですが、実際にそうした人を刺して彼は万能選手だからなんて語られる場合には、満遍なく実力があって相応の成果を上げはするけれど飛び抜けた才覚は持ち合わせていないといった揶揄を含んでいるように思うのです。何でもこなすけれど何一つ成し遂げていないといったイメージが万能という語には含まれているように思うのです。でもぼくがここでこの九条ねぎの万能ぶりを礼賛するのにはそうしたやっかみとか妬みなどといった不純な思惑は含めていないのです。だって相手が食材ですから当たり前といえば当たり前のことですね。ということで(って何がということでなのだ)、勢いに促されるままに作った料理4品であります。

　九条ねぎとしらすのペペロンチーノ風です。先般バター炒めを作っていたんですね。つまにどうしたって美味しいということなのです。



【材料】
九条ねぎ(5cm幅)・しらす・オリーブ油・にんにく・赤唐辛子・塩・胡椒 適宜
【作り方】
1. フライパンにオリーブ油を熱してにんにく、赤唐辛子を炒める。九条ねぎ、しらすを加える。塩、胡椒する。

　うん、バターの風味がなくたって十分に美味しい。酒の肴にぴったりですね。今年下半期の頻出食材のしらすと現時点のヒット食材の組合せが不味いはずがないのです。

　続いては、九条ねぎと舞茸のバター炒めです。我ながらワンパターンではあるけれど、これはもう作る前から間違いのないことがありありと分かるのです。




【材料】
九条ねぎ(5cm幅)・舞茸・豚ひき肉・バター・にんにく・塩・胡椒 適宜
【作り方】
1. フライパンにバターを熱してにんにく、豚ひき肉を炒める。九条ねぎ、舞茸を加える。塩、胡椒する。バターをのせる。
2022/10/23

　うん、間違いのない旨さであったけれど、予想を超えて旨かったのです。九条ねぎがなくても旨いのだけれど、これを加えたことでグレードがひとつもふたつもアップしました。

　これは似たようなレシピをネットで見掛けて作ってみました。九条ねぎとえのきのジョンって便宜上、料理名を付けましたが、韓国料理のジョンといえるのかどうかは今一つ自信が持てません。



【材料】
九条ねぎ(1cm幅)・えのき(3cm幅)・豚ひき肉(炒める)・片栗粉・水・ごま油・【たれ(混ぜる)】醤油・酢・ごま油・にんにく・赤唐辛子(砕く) 適宜
【作り方】
1. ボウルに九条ねぎ、えのき、豚ひき肉、片栗粉、水を入れて混ぜる。フライパンにごま油を熱して両面を焼く。【たれ】を添える。

　う～ん、片栗粉だけだと下手っぴなひとが作ってだまだまになった餡みたいでぼくの口には合わなかったなあ。生地は小麦粉と卵と水で作るのが無難かも。

　最後にちょっとだけ冒険的な料理を。九条ねぎカレーです。長ねぎなどではちょっと香りが強過ぎますが、九条ねぎはいい意味で穏やかな風味だし、食感も柔らかだから間違いなく美味しいはず。



【材料】
ごはん・鶏胸肉(そぎ切り)・九条ねぎ(3cm幅)・じゃがいも(皮を剥く/一口大/茹でる)・玉ねぎ(粗みじん切り)・にんにく・生姜・カレー粉・小麦粉・サラダ油・めんつゆ・水 適宜
【作り方】
1. 鍋にサラダ油を熱して玉ねぎ、にんにく、生姜を炒める。鶏肉を加える。カレー粉、小麦粉を加える。じゃがいも、水、めんつゆを加える。九条ねぎを加える。皿にごはんを盛ってかける。
2022/10/23

　ちょっと和の風味を加えてみましたがそんな工夫がなくたって問題なく美味しくなったはず。言うまでもなくそばやうどんでも間違いなく美味しくなるはずです。