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カテゴリ:家呑み
学生時代の貧乏自慢はこれまでも何度となく書いてきました。貧乏といったところで最低限の衣食住が保証されたものでしかなく、バイト生活に明け暮れざるをえない現在の大学生諸君の多くに比べると余程能天気に日々を過ごしていました(と書いてはみたけれど、夜の町には学生らしき若者がべろんべろんになって徘徊しているのを見掛けるし、朝昼晩の3食を外食で済ませる学生も少なくないから生活そのものはルーズでむしろぼくよりも贅沢しているのかもしれないなんて思ったりはします)。ぼくの場合は、朝食は抜き、昼食は抜きか食べてもパン1個乃至はアパートにて前夜の残り物、夕食はもやしを中心に卵、豆腐、キャベツなどで安い食材を使い回しておかずにし、激安焼酎を呑むという日常を過ごしていました。つまり、外食や外呑みというのはとてもできる経済状況にはなかったのです。たまに飲食しに行くとしても日雇い日払いの薄給をつぎ込むことがある程度だったのです。なので就職するまでは外で飲食する習慣などなかったのです。毎月給料をもらい始めてからもしばらくは賃金も低かったため、専ら上司にご馳走になったりで、昼食は社食なんかで食べることもあったけれど、夜は食べるだけの外食ってのはついぞなかったのです(といっても呑みには行くようになっていた)。どうしても食べたいけれど家には何もないって場合に、たまに牛丼屋で牛丼をテイクアウトするのがちょっとした贅沢になりました。牛丼の頭を肴にして呑んで、汁の染みたごはんもまた肴になったのです。前川つかさ著『大東京ビンボー生活マニュアル』のように翌日に持ち越して牛丼のお茶漬けなんてものを翌朝に食べるなどという事態はまず起こりえないのでした。貧困時代と自由に酒を呑める時代がオーバーラップすることで、ぼくはめしを肴に酒を呑むようになったとも言えます。といった訳で、当時よりは給与が多少う増ぇてもその習慣は抜けることがなく、未だに自前で丼物を作っても酒を伴う習慣は変わっていません。鰻丼のめしをおかずにするのと基本的には似たようなものだと思っています。という訳で今回は丼物あれこれです。
昔から鰻の蒲焼きの代替品としてナスを蒲焼きにしたレシピが広く紹介されていました。ぼくも何度かナスを蒲焼き風にして食べてみましたが、これが鰻とはとてもじゃないけれど思えなかったのです。だからここしばらくはナス蒲焼き丼を食べたいと思うことはありませんでした。 ![]() 【材料】 ごはん 1膳分/ナス(皮を剥く/電子レンジで600W3分加熱/縦2等分/伸ばす) 2本/刻みのり・山椒 適宜/【たれ】みりん・酒・醤油 大さじ2/砂糖 大さじ1 【作り方】 1. フライパンに【たれ】の材料を入れて沸かしナスを加える。 丼にごはんを盛ってのりを散らし、のせる。山椒をふる。 でも年を取ってくると鰻では重いと感じるようになりました。って嘘ばっかりこの間食べに行ったばかりじゃん。単に日増しに鰻が高値となっているから食べたくても思うように食べられのです。でもだからといってナスの蒲焼きを鰻になぞらえたりしない程度の反省はある。然るにナスの蒲焼きは鰻の蒲焼きの代替などではなくあくまでもナスの蒲焼きであるとの信念のもとに食べるとこれはこれで案外オツなものなのです。書いてる傍から食べたくなってきた。ってどちらかご馳走してあげるっていう申し出があれば微塵も迷うことなく鰻を選んでしまうのでしょう。 鎌倉で食べられているという鎌倉丼を作ってみることにしました。卵でとじた天丼ってのはたまにあるけれど、エビフライの卵とじって確かにまあちょっと変わってるかも。でもカツ丼だってあることだし、コロッケやメンチカツもこれまでなんども卵でとじて丼に仕立ててきたからエビフライをのせたってどうってこともないのだ。名物ってほどでもなかろうと思っていて、それは今でも変わらぬのです。 ![]() 【材料】 ごはん 1膳分/エビフライ 2本/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/卵 1個/三つ葉(ざく切り) 適宜/【つゆ】だし汁 50ml/醤油 大さじ2/酒・みりん・砂糖 小さじ2 【作り方】 1. 鍋に【つゆ】の材料を入れて沸かす。玉ねぎを加える。エビフライを加える。溶き卵を加える。丼にごはんを盛ってのせる。三つ葉を散らす。 たまたまスーパーの総菜売り場で見切られていたからつい手が伸びたまでなのです。でもこれ案外いいもんですね。 岩手県の一関にあんかけかつ丼なる丼があるようです。ソースカツ丼のソースをあんかけにしただけのものですが、果たしてどうだろうか。実のところさほど興味は抱いてはいなかったのであります。確実に卵とじのカツ丼が旨いと思うのだなあ。ソースカツ丼も嫌いじゃないけれど、これって店で食べるから美味しいのであって、総菜のとんかつを買ってきて自宅で食べてもあんまりうまくなさそうに思えたのです。 ![]() 【材料】 ごはん 適宜/とんかつ 1枚/キャベツ(千切り) 2枚分/水 200ml/めんつゆ 大さじ1/砂糖 小さじ2/中濃ソース 大さじ3/片栗粉・水 小さじ2 【作り方】 1. 鍋に水、めんつゆ、砂糖、中濃ソースを入れて煮る。水溶き片栗粉を加える。 2. 丼にごはんを盛ってキャベツ、とんかつをのせて1.をかける。 う~ん。思ったより悪くないんだけどねえ。なんか味が単調に思えるんだよなあ。と閃いたのだけれど、練り辛子をあんに溶かし込んだのをかけて食べると味がしまって案外美味しいかもしれないなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/03/09 08:30:08 AM
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