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カテゴリ:家呑み
ぼくの育った家庭は、カブとはとんと無縁でした。だから実家を離れて自炊するようになっても食材としてカブを手に取ることはないままに、稀に定食屋なんかで外食した際に添えられていたお新香にカブを認めた位でしかなかったのです。当たり前のようにカブを食べるようになったのは社会人になって随分だってからのことだったと記憶します。そこまでの浪費家ではなかったけれど、家計はいつだって火の車で(それは今でもそうは改善されてはいないかも)、近所のスーパーに出掛けては見切り品や特売品などに頼っていたものです(これまた今でもそう変わっていません)。そんな見切られ品の定番だったのがカブでした。一般にカブは、根(いわゆる実の部分ですね、胚軸と呼ぶのが正しいようです)と葉になりますが、見切られた商品では傷んだ葉が切落されて胚軸部分のみで売られていました。葉は葉で確かにまあ美味しいのですが、やはり本命は本体部分でありますからそれで十分でした。当初は糠漬けにしたり、スライスしてサラダに加えたりと専ら生で安部ることが多かったのです。日本の家庭料理レシピにある煮付けにしたのはぼくには実がホロホロと柔らかすぎてどうも好きになれなかったのです。今ではそれも悪くないと思えるようになりましたが、火を通すのであればグリルしたものを好んで食べるようになりました。その方が表面がパリッとして、中は多少の噛み応えを留めつつも柔らかくなってとても気に入りました。焼いたカブの美味しさを知ってからは食卓に登場する機会も格段に増えました。しかし、特にこの半年ほどは元値そのものが高くなったように思われ、食べたいと思っても手に取るのを躊躇してしまう状態が続いているのです。見切り品をほぼ常時扱っていたスーパーマーケットは既に廃業してしまいましたが、今もやっていたとしたら当時の価格通りお手頃に買えたんだろうか、気になります。
ネットで見掛けたレシピ、かぶの生ハム巻きを作ってみることにしました。無茶苦茶お手軽でしかもカブ本来の優しい甘さを存分に生かしてレシピに思えました。 【材料】 カブ(6等分/生ハムで巻く/片栗粉をまぶす) 2/生ハム(2等分) 6枚/片栗粉・油・胡椒 適宜 【作り方】 1. フライパンに油を熱して焼く。皿に盛って胡椒を散らす。 【備考】 料理リレー レシピ集 「【かふ゛の生ハム巻き】」 http://cookingrelay2020.jp/2021/01/23/post-15284/ 実際に作ってみるとちょっと淡泊過ぎるように思えます。途中パルミジャーノをおろして散らすと味にぐっと深みが増してこれは美味しかった。それでもソースを添えるなどアレンジの余地もあって良いレシピだと思いました。 グリルして食べることを覚えて以来、生のカブを食べる機会はかなり減りました。カブと生ハムのカルパッチョはよく作りましたが、突如思い立ってはちみつで甘味を加えてみたらまた旨味がアップするんじゃないかと思い立って作ってみることにしました。 【材料】 カブ(2等分/薄切り/塩をまぶす) 2個/生ハム(2等分) 6枚/クリームチーズ・塩・ピンクペッパー・オリーブ油・シェリービネガー・はちみつ・くるみ(砕く) 適宜 【作り方】 1. 皿にカブ、生ハムを盛ってクリームチーズをのせ、塩、ピンクペッパー、オリーブ油、シェリービネガー、はちみつ、くるみを散らす。 2023/5/6 あっ、これは正解でした。以前は甘い料理ってそんなに感心しなかったのですが、近頃は甘味で変化を付ける、いやいやもっと積極的にしっかりとした旨味を加えることに躊躇がなくなりました。カブも軽く塩をまぶして余分な水分を出すというひと手間を掛けるだけでしっとりとするばかりじゃなく、とろりとした食感になってとても美味しく頂きました。 好みの焼いたカブとマスタード入りのクリームソースとの組合せが外れなはずがないのであります。鶏胸肉とカブの粒マスタード炒めです。 【材料】 鶏胸肉(縦2等分/8mm厚そぎ切り) 1枚/カブ(茎:4等分/葉:3cm長) 2個/オリーブ油 大さじ2/塩 小さじ1/2/胡椒 適宜/粒マスタード 大さじ1/生クリーム 大さじ2 【作り方】 1. フライパンにオリーブ油(半量)を熱してカブを焼く。葉を加えて取り出す。オリーブ油(半量)を熱して鶏肉を炒める。カブを戻して塩、胡椒し、粒マスタードを加える。生クリームを加える。 うんうん。これは美味しいなあ。単純だけど美味しい料理ってあるんですよねえ。それこそぼくのような横着者は極力手間なしで短時間でできるこういうレシピこそを望んでいるのでした。 そういやカブを具にしたカレーって食べたことないかもとカブのカレーを作ってみることにしました。 【材料】 ごはん 1膳分/合びき肉 30g/生姜・にんにく 適宜/カブ(実:4等分/茎:ざく切り) 1/2個/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/ニンジン(短冊切り) 3cm/サラダ油 大さじ1/水 150ml/顆粒だし・カレーフレーク・醤油 適宜 【作り方】 1. 鍋にサラダ油を熱して合びき肉、生姜、にんにくを炒める。玉ねぎ、ニンジンを加える。カブ、、カブ(茎)、水、顆粒だしを加える。カレーフレーク、醤油を加える。皿にごはんを盛ってかける。 先述したとおり、グズっとなったカブはあまり好みではないので煮込まずに軽めに火を通すに留めました。それでも口に入れると多少グズっとしてしまいました。これも焼き目を付けてから煮た方がいいのかなあ。それだと楽したいというぼくの目論見から逸れてしまうかな。まあいずれ一度は試してみましょ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/06/01 08:30:08 AM
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