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おじなみの日記

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2018年10月11日
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宝塚歌劇の演出家だった荻田浩一さんの脚本・演出作品。
荻田先生の宝塚歌劇団最後の作品「ソロモンの指輪」はかなりの回数観に行ったように思う。
その上、この作品は映画のDVD買うほど好きな作品だったので、
荻田先生の演出でどうなるのか楽しみだった。
そして、「エリザベート」で黒天使とマデレーネを演じたのを観てからどっぷりファンになった
蘭乃はなさんがシビル・ヴェイン役だという事でかなり楽しみでした。

荻田先生版「ドリアン・グレイの肖像」は、狂気と憎悪が渦巻いてるかなりChaosな世界になってた!
原作、映画では19世紀末のロンドンが舞台になってます。
今回のミュージカルは20世紀末のロンドンが舞台。
1990年代と言えば、音楽ではMetalやパンクからオルタナが派生してきて、より混沌とした世界に
なってきて、Doom系メタルからも、より混沌としたDrone Metalが出てきたりと
ドリアン・グレイの世界にバッチリはまるような時代の印象です。

荻田先生がやりたい事を出来る限り詰め込んだような、なかなか壮絶な世界でした。
ミュージカルを観ていると言うより、ストーリ性のある毒々しい宝塚のショーを観てる感じ。
宝塚のショーでは、蘭乃はなさんは狂気的な存在の物を多く演じ踊ってきてたので、
今回のような世界には自然に溶け込んでるように思えた。
宝塚時代の芝居でもオフィーリアやカチューシャ、「二人の貴公子」での牢番の娘など、
かなりヤバめの役もやってきてた。
今回の役創りも蘭乃さんらしくて、おもしろく引き込まれた。
今度は静かな恐怖を感じさせられるような狂気の役も観てみたい。
重い念の中に閉じ込められてるような役も演じたらかなりおもしろくなりそう。
本人は恋愛が成就するような役を久しぶりにやりたいって何かで語ってたけど・・・。
自分が蘭乃さんに求めるのは、踊りまくる作品か、精神的にかなり追い込まれてるような
狂気やサイコホラー的な深い所で芝居するような物が観たい。
まあ、でも「サブリナ」は凄く似合ってたので、あんな感じの作品も観たいかな。

主演の良知真次さんは、ドリアン・グレイそのものに感じられるほど完璧だったと思う。
憑依型の役者さんは自分はかなり興味惹かれる。
芝居も歌も素晴らしかった。

剣幸さんの出演で作品全体がより締まって深い物になっていると感じた。
剣さんと言えば「川霧の橋」「心中・恋の大和路」の和物の印象がなぜか強い。
初演の「ME AND MY GIRL」の印象も凄く強いけど、「川霧の橋」を一番最初に思い出す。

東山義久さんも、剣幸さん同様に出てくるだけで作品を引き締める存在感があった。
「エリザベート」の2000年の初演、2001年の全国公演は数え切れないほどに観まくったので、
トートダンサーのイメージが今でも強い。
たしか、プロローグ上手の前の柱の上でパフォーマンスしてたように思う。
今でも一路さんが出る作品は必ず観にいくけど、あの頃も帝劇や博多、中日に何回通ったか…。

長澤風海さんは、昨年の「アルジャーノンに花束を」の時に引き込まれた俳優さん。
今回の役はドリアンの肖像画の中に存在してるドリアンで、少しずつ劣化していく姿を
メイクだけじゃなく凄いダンスで感じさせられた。

風花舞さんは久世星佳さんの相手役としての印象がかなり強い。
凄く好きだった作品「チェーザレ・ボルジア」と正塚先生の「バロンの末裔」は
何回も劇場で観た作品。
そして「永遠物語」の吉岡良子役も良かった!
数年前に花總まりさんの吉岡良子で再演もありました。
ヘンリーの妹、グラディス役でした。かなりヤバい兄妹、バッチリはまってた。

星奈優里さんはヘンリーの妻ヴィクトリア役。
この役も強烈に濃い役。て言うか、全員濃い役なんだけど・・・^^;
星奈さんは雪組に組替えしてから雪組時代の事は詳しくわかる。
初代マデレーネのイメージも強いけど、自分はショーで活躍してる印象が強く、
「マ・ベル・エトワール」「サジタリウス」「バロック千一夜」の3作の姿が浮かぶ。
一路さんトップ時代は劇場に行きまくってたのもあるけど・・・。

木戸邑弥さんは蘭乃さん演じるシビルの弟ジェイムズ役。
1幕は目立つ場面も多くないけど、妙に細かい芝居に惹かれる場面が多かった。
2幕では場面の中心になる事も多く、個性のある芝居で楽しめた。

かなり、荻田先生の特殊なワールドの中で渦巻く狂気は、しんどく思う人も多いかも知れないけど
ハマる人にはどっぷりハマる作品になってたと思う。
自分は強烈に前衛的な物でも何でも好きなんで、今回の作品、大満足でした。











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最終更新日  2019年06月15日 04時41分13秒
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