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2017.12.12
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カテゴリ:読書
細雪
大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。
三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、
三十をすぎていまだに独身でいる。
幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、
月日がたってゆく。

谷崎潤一郎の長編小説。
1936年(昭和11年)秋から1941年(昭和16年)春までの大阪の旧家を舞台に、4姉妹の日常生活の悲喜こもごもを綴った作品。
阪神間モダニズム時代の阪神間の生活文化を描いた作品としても知られ、全編の会話が船場言葉で書かれている。
上流の大阪人の生活を描き絢爛でありながら、それゆえに第二次世界大戦前の崩壊寸前の滅びの美を内包し挽歌的切なさをも醸しだしている。
舞台は阪神間だが、本質的には大阪(船場)文化の崩壊過程を描いている。

椿 主な登場人物
★蒔岡家鶴子 - 長女、本家の奥様
★辰雄 - 鶴子の婿養子、銀行員
★幸子 - 次女、分家の奥様 -「ごりょうんさん」(船場言葉「御寮人さん」= 若奥様) 谷崎の妻・谷崎松子がモデル。
★貞之助 - 幸子の婿養子、計理士
★悦子 - 幸子と貞之助の娘
★雪子 - 三女(雪あんちゃん=きあんちゃん)
★妙子 - 四女 -「こいさん」(船場言葉「小娘さん」= 末娘)

何回も映画になったのもうなずける。
鶴子、幸子、雪子、妙子のうち 芦屋に住む、次女の幸子と三番目の幸子、末娘妙子の日々の暮らしが優雅すぎる。

家が芦屋でお手伝いさんが3人!!

幸子と雪子はフランス語を習っている。
よく外食する。
日本舞踊を習う四女。
もちろん、子どもの頃からピアノを習っている。

まさに、阪神間モダニズム時代の阪神間の生活文化を描いた作品!!

映画を見たことがないけれど、ポスターなどで姉妹が京都に花見にいくシーンは名高い。
そのシーンの絢爛豪華なこと・・・。

桜★で、常例としては、土曜日の午後から出かけて、南禅寺の瓢亭で早めに夜食をしたため、これも毎年欠かしたことのない都踊を見物してから帰りに祇園の夜桜を見、その晩は麩屋町の旅館に泊って、明くる日嵯峨から嵐山へ行き、中の島の掛茶屋あたりで持って来た弁当の折を開き、午後には市中に戻って来て、平安神官の神苑の花を見る。

*瓢亭で早めに夜食って、どんだけ贅沢やねん!!
芦屋から京都は、日帰りなのに二日も泊まるって・・・。

私も、よく京都に花見に行ったが、泊まったことはない。
★以下、気になったところと*私のコメント。
脚気は阪神地方の風土病であるとも云うから、そんなせいかも知れないけれども、・・・。

*脚気が阪神間の風土病ってはじめて聞いた。

★(略)関西では、未年の女は運が悪い、縁遠いなどと云い、殊(こと)に町人の女房には忌(い)んだ方がよいとされているらしく、
「未年の女は門(かど)に立つな」と云う諺まであって、町人の多い大阪では昔から嫌う風があるので、ほんに雪子ちゃんの縁遠いのもそのせいかも知れないなどと、本家の姉は云い云いした。

*「未年の女は門かどに立つな」勤めていた時、会社の人から聞いた。
★貞之助は、去年この姉妹に悦子を連れて錦帯橋へ花見に行った時、三人を橋の上に列ならべて写真を撮ったことがあって、その時詠よんだ彼の歌に、―――美しき姉妹おとどい三人(みたり)居ならびて写真とらすなり錦帯橋の上、と云うのがあったが、全く、この姉妹はただ徒(いたず)らに似ていると云うのとは違って、それぞれ異なった特長を持ち、互に良い対照をなしながら、一方では紛う方なき共通点のあるところが、見る人の目にいかにもよい姉妹だと云う感を与えた。

*長っ!!
ここ以外にも、センテンスが長すぎる。

「おとどい」という言葉、親はよく使っていた。
梅★先まず身の丈からして、一番背の高いのが幸子、それから雪子、妙子と、順序よく少しずつ低くなっているのが、並んで路を歩く時など、それだけで一つの見物みものなのであるが、衣裳、持ち物、人柄、から云うと、一番日本趣味なのが雪子、一番西洋趣味なのが妙子で、幸子はちょうどその中間を占めていた。
顔立なども一番円顔で目鼻立がはっきりしてい、体もそれに釣つり合って堅太りの、かっちりした肉づきをしているのが妙子で、雪子はまたその反対に一番細面の、なよなよとした痩形やせがたであったが、その両方の長所を取って一つにしたようなのが幸子であった。
服装も、妙子は大概洋服を着、雪子はいつも和服を着たが、幸子は夏の間は主に洋服、その他は和服と云う風であった。
そして似ていると云う点から云えば、幸子と妙子とは父親似なので、大体同じ型の、ぱっと明るい容貌ようぼうの持ち主で、雪子だけが一人違っていたが、そう云う雪子も、見たところ淋さびしい顔立でいながら、不思議に着物などは花やかな友禅縮緬ちりめんの、御殿女中式のものが似合って、東京風の渋い縞物しまものなどはまるきり似合わないたちであった。
梅2  いつも音楽会と云えば着飾って行くのに、分けても今日は個人の邸宅に招待されて行くのであるから、精一杯めかしていたことは云うまでもないが、折柄の快晴の秋の日に、その三人が揃そろって自動車からこぼれ出て阪急のフォームを駈け上るところを、居合す人々は皆振り返って眼を欹(そば)だてた。

*豪華な着物を着た美しい三姉妹が並んだところを見たい。
映画かは何回もされているが、次回するとしたらと思いながら・・・。
小雪、桐谷美玲、佐々木希、石原さとみ、武井咲、長澤まさみ、柴崎コウ、綾瀬はるか、竹内結子、・・・。などなど妄想。
★貞之助が笑ったのは、鯛とはあまり月並過ぎるからであったが、しかし彼女の説に依よると、形から云っても、味から云っても、鯛こそは最も日本的なる魚であり、鯛を好かない日本人は日本人らしくないのであった。
彼女のそう云う心の中には、自分の生れた上方こそは、日本で鯛の最も美味な地方、―――従って、日本の中でも最も日本的な地方であると云う誇りが潜んでいるのであったが、同様に彼女は、花では何が一番好きかと問われれば、躊躇ちゅうちょなく桜と答えるのであった。

*姉妹は関西が好きで東京に住むことになった三女の雪子は、一度、芦屋に帰ると東京には、なかなか帰ろうとしない。
★***、いつも写す所では必ず写して行くのであったが、ここでも彼女たちの一行は、毎年いろいろな見知らぬ人に姿を撮られるのが例で、ていねいな人はわざわざその旨むねを申し入れて許可を求め、無躾ぶしつけな人は無断で隙すきをうかがってシャッターを切った。

*インスタ映えする一行なのだ。
★「今日は雪子ちゃんもこいさんもお内にいてやおまへんか」
と、昔ながらの船場言葉で云った。
「妙子はこの頃ずっと製作が忙しいて、めったに戻ってけえしえへん。………」
と、幸子も古めかしい云い方に釣つり込まれながら、
「………雪子はおりゃっけど、呼んで来まおか


*「今日は雪子ちゃんもこいさんもお内にいてやおまへんか」のおまへんは言わないが
「今日は〇〇ちゃんも〇◎さんもお内にいてはらへんのん」は言う。
まあ、こいさんは言わんわ。
「おりゃっけど」は死語だろう。
*全体にセンテンスが長すぎると思う。
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Last updated  2017.12.12 10:35:03
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