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奇   知   外   記

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2021.11.25
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上院司法委員会憲法小委員会主催
 「宗教の自由が世界存続の鍵」

 文鮮明師の声明
1984年6月26日
アメリカ合衆国議会上院公聴会室にて


 アメリカ議会上院での宗教の自由をめぐる公聴会に招待を受け、心からの感謝の意を表明します。また同時にハッチ委員長に対し、私の最高裁上告を支持していただいたことにつきましても、心からの感謝を表明したいと思います。アメリカ憲法に定められた個人の権利を守るという委員長の高貴な行為は、数知れないアメリカ国民から、今後も永く称賛を受けることになると思います。

 私の裁判について最高裁が上告を棄却して以来、宗教界の中から極めて強い抗議が示されています。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教など千人を超す聖職者たちが、宗教の自由の名のもとで私と共に一週間入獄するとの決意を表明しています。それは私を深く感動させました。私はそうした宗教の自由のチャンピオンたちに改めて感謝するとともに、このような証言の機会を極めて歴史的なことと感じています。私は単にアメリカ議会に向けて話しているのではなく、神の前で、歴史に向けて話しているのです。

 アメリカと宗教の自由

 神はアメリカを愛しています。アメリカの偉大さは、その豊かな資源によるものではなく、非常な繁栄によるものでもありません。その偉大さは、アメリカの建国精神によるものです。それは「すべての人に自由と正義を保証した神のもとにある国家」の精神なのです。しかし、神の意思は単に神のもとにある一国家ではなく、神のもとにある一つの世界です。白人、黒人、黄色人種も、すべて兄弟姉妹であり、一つの家族であり、我々はすべて神の子供なのです。我々が神を父と見るとき、この理想が現実となります。

 しかし、神は宗教の自由がなければ、その理想を成就することができません。ピルグリム・ファーザーズ(清教徒たち)は、宗教の自由がなければ全く自由がないことと同じと考えていました。彼らは礼拝の自由を確保するために命懸けで闘ったのです。

 今日、礼拝の自由は危機に瀕しています。今日のアメリカでは無神論と宗教的不寛容という闇の霊が見受けられるようになりました。そして今、我々を難民として受け入れる別の“新世界”はないのです。我々はアメリカに宗教の自由を回復する以外に、行くべき道がありません。もしそうしなければ、アメリカは滅び世界も滅ぶことになるでしょう。

 アメリカでの私の使命

 一九七一年、神は私をアメリカに呼ばれ、キリスト教の復興と建国精神の回復のために、運動を起こすよう求められました。神は私を医者や消防士の役割を果たすためアメリカに呼ばれました。劇的な精神的覚醒を求められたのです。全世界が生き残れるかどうかは、アメリカがその責任を全うするかどうかにかけられています。アメリカは自由の最後の砦です。

 この十二年間、私は身も心もすべて捧げてアメリカのために尽くしてきました。こうした使命を完遂する過程で、私は各方面で論議の対象となり、一部の人々から快く思われない人物となりました。そして、迫害されるようになったのです。しかし、私は決して迫害を受けた最初の宗教指導者ではありません。多くのユダヤ教、キリスト教会の指導者たちも、迫害の道を通ってきています。今日、私も同じ伝統に従うことを名誉と感じています。

 私は、神の希望は世界の自由であると信じています。そして今日、その自由の最大の脅威は独裁主義であり、中でも共産主義です。これは組織的に宗教の自由に反対します。共産主義は、これまで一億五千万以上の人々を殺害しています。その多くは宗教人でした。私も共産主義者の収容所で、ほとんど死の寸前までいきました。今日の世界で、共産主義は非人間性の最たるものです。

 この十年間、自由が後退しています。一九七五年、自由は東南アジアから後退しました。数百万の人々が消されてしまったのです。アフリカやラテンアメリカの各国が、次々に共産化されています。これまでに十五億人が、共産主義の暴虐の虜となっています。そして現在では、アメリカの裏庭である中央アメリカが戦闘の前線になっているのです。私は、自由の敵はその最終目標であるアメリカを征服しない限り、進軍をやめないと思います。

 私はレーガン氏を支持しましたが、それは彼が大統領として共産主義の拡張を停止させ、アメリカを神と建国精神に立ち戻らせることを期待したからでした。しかし、宗教界から強い支持を受けて当選したレーガン氏のもとで、アメリカがこれまでにないほど教会活動への介入を行っているのは残念です。実際、宗教の自由は壊滅的な打撃を受けています。

 アメリカでの十二年間

 この十二年間、私はアメリカのために、なし得るすべてのことを果たしてきました。私が抱き続けてきたただ一つの目的は、アメリカの道徳心を強化し、神の意思を果たす能力を拡大することでした。

 国際宗教財団(IRF)や新超教派研究協会(New ERA)、あるいは神観会議(GC)などを通して、私は宗教各派の神学者たちを招き、神と各宗教のより良い理解を果たそうとしてきました。また、私は神の意思を学術界にもたらすために働いてきました。国際文化財団(ICF)は科学と絶対的価値について年次会議を主催し、学者たちは世界平和教授アカデミー(PWPA)、パラゴン・ハウス出版、ワシントン研究所などに集まっています。

 文化表現の分野では、神への崇敬のテーマを強化しようと努力しました。例えば、映画「仁川」の中で、神と人間性に献身した偉大なアメリカ人、マッカーサー元帥の歴史的重要性を描こうとしたのです。アメリカの青少年にとって、彼のような英雄はかけがえのない人物です。また宗教的理想は、人間性への奉仕として表現されなければなりません。ですから、私は教会と社会活動のための全国協議会(NCCSA)を推進し、さらに国際救援友好財団(IRFF)やボランティア事業を進めてきました。

 世界の人々を独裁主義から解放するため、私は国際勝共連合(IFVOC)を設立し、さらに大学に原理研究会(CARP)をつくりました。またカウサ・インターナショナルを設立したのです。そして、マスメディアの責任基準を設定するため、私は世界メディア協会(WMA)を設立し、ニューズ・ワールド・コミュニケーションズ社をつくりました。同社はいくつかの日刊紙を発行しており、その一つがワシントン・タイムズ紙です。同紙は首都におけるもう一つの見解を表現するため発刊されているもので、同紙だけで一億ドル(約二百三十億円)以上の出費となっています。

 このようなプロジェクトは莫大な財源が必要とされ、同時に教会員の心からの犠牲と重労働によって支えられるものです。これまで数億ドルの資産がアメリカに注ぎ込まれてきましたが、それはひとえに、アメリカが世界の運命を決定するという理由からです。こうした献金は主として海外から送られています。統一運動においては、アメリカは資金源ではなくその受領者です。私は、もしアメリカが失われればすべてが失われるとの固い確信を抱いて行動してきました。神が信頼できる国は、アメリカをおいて他にありません。もし以上のような私の仕事の全体像を理解されれば、私が二万五千ドルの税金をアメリカ政府から逃れようとするためアメリカにやって来たなどといったことが、いったい信じられるでしょうか。

 政府権力の乱用

 今回の裁判は、最初から税金問題ではなかったのです。これは政府による宗教への内政干渉です。政府が統一教会を選んだのは、統一教会ならだれも助けにやって来ないだろうと考えたからです。しかし、それは誤算でした。アメリカ宗教界は、一人が脅迫されれば全員が脅迫されたと受け取り、全員が安全でなければだれ一人も安全ではないと見るのです。政府がその権力を乱用すれば、その影響は極めて重大です。イエス・キリストを十字架につけたのはローマ帝国であり、“魔女”を焼き殺し、カトリック教徒を迫害し、ユダヤ人を嫌い、黒人を長く奴隷にしていたのはアメリカです。モルモン教創始者のジョセフ・スミスを投獄し、暴徒に殺させたのもそうです。アメリカは、私を見つけ出し、その過程で国民の宗教の自由を侵害しています。我々はこうした動きを、ここで停止させなければなりません。もしそうしなければ、次はだれの番になるでしょうか。

 神の摂理から見ると、この法廷闘争はアメリカの宗教の自由の立て直しの機会となっています。私が有罪となったのは、宗教上の信念と活動による以外の何ものでもありません。私は、(文鮮明という)私であるがゆえに罰せられるのです。これはアメリカの良心にショックを与え、覚醒させることになりました。多くの宗教指導者および信者たちが怒りで立ち上がっています。彼らは抗議の意を表明しています。最も重要なことは、彼らが団結していることです。団結は、アメリカの生存を保証するものです。

 最大の対決

 今日の世界で最大の対決は、アメリカ対ソ連ではなく、また資本主義対社会主義、あるいは民主主義対共産主義でもありません。最大の対決は、神への信仰対神の否定です。無神論を基礎にする共産世界は、人類の夢の実現に失敗しています。一方、自由世界は物質的になって神を忘れ、世界の深刻な危機に直面し無力です。世界は混乱によって混沌としています。ここに神を中心とした新しい世界観が現れなければなりません。私はその世界観を、神の愛の心情を基盤にして教えています。それを「Goddism」(神主義)と呼んでいます。これが世界の新しい解決方法となることを、私は宣言します。

 神主義は、すべての宗教家および良心家を一つにします。この世界観は、敵国同士にも統一をもたらすでしょう。これは人間精神の真の自由をもたらすものであり、この理想は地上天国実現に向けて我々を導くものです。また、この世界観は高次元の思想体系であり、多くの人々を個人的神体験に導いています。こうした効果は絶大なものがあり、一部から“洗脳”などと非難されるほどです。これがメディアなどから誤解されてきた理由です。私を敵の頭目と見る共産主義者たちは、こうした誤解を利用し、私を破壊しようと試みています。

 こうした困難にもかかわらず、私は今日、こうしてアメリカの宗教の自由の保護のために働けることを名誉に思います。もし、私がアメリカ国民に対し、迫りくる危機を警告するビーコン(信号)の役目を果たせるなら、私の犠牲は大きな目的にかなったものとなるでしょう。

 今日の問題は、アメリカと自由世界が生き残れるかどうかという問題です。そのために私は喜んで侮辱を受け、どこへでも出かけ、いかなる労働もいとわず、いかなる十字架をも耐え忍んでいるのです。そしてもしアメリカと世界が生き残り、神の意思を行える保証があるならば、私は喜んで私の生命を捧げる意志があります。

 アメリカに祝福あれ

 今日、私はいかなる人にも憎悪を抱いてはいません。イエス・キリストは十字架につける人々を許し、十字架上で祈った伝統を示しています。私もその伝統を支持し、ずっと以前に私を非難する人々を許しています。私はアメリカ政府に対し、何の敵意も抱いていません。私はアメリカのために祈っています。そして人類史上最も深刻なこの時代に、神が私を使い、宗教の自由の闘いとアメリカの精神的覚醒を促していることを神に感謝しています。

 ハッチ委員長、再びこのような機会を感謝し、次の言葉で締めくくりたいと思います。

 アメリカに神の祝福がありますように。




一休さんのような機知(トンチ)ではありません。

奇知=人とは異なる知恵
すなわち神様の知恵

世界平和を願う奇知の外の凡人が徒然なるがままに書く日記です。
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Last updated  2021.11.25 20:26:41
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