|
カテゴリ:書籍
[登場人物] 松尾 礼二・・・19歳、元マラソンランナー 神音 大作・・・45歳、サラリーマン。CPSオーバのエース 大庭 淳平・・・サイクルショップCPSオーバ社長 田辺 太一・・・礼二の兄の同級生。故人。 [物 語] 兄の同級生で友人の太一が急逝し、図らずも彼のロードレーサーを受け継いだ礼二は、マラソンのスポーツ推薦で入学した大学を駅伝がやりたくないという理由で退学した直後だった 右も左もわからずロードレーサーをメンテナンスに出した礼二は、そこでアマチュアチームCPSオーバのチームメイトに引き込まれ、ヒルクライムの世界に飛び込む チームのエース・神音大作は40代にして、神の啓示を受けたが如く、突如としてヒルクライムを始め、今ではプロ選手に匹敵するほどのヒルクライマーとなっていた その過程失っていた家族との絆 大作は家族との絆を取り戻すことができるのか [観想的なもの] 「サクリファイス」「エデン」に続き、自転車もの あっちと比べると、正直ショボイっていうか薄い感じ 神音大作が、家族やプライベートをすべて捨ててヒルクライムに没頭していくところは、評価したいものの、鬼気迫る感じは薄い 文字通り命をかけた闘いを描いた近藤史恵(「サクリファイス」「エデン」の作者)に対し、こちらはヒルクライムに魅せられた神音大作が、いかに家族の元へ帰っていくかを描いていったということろか その割に大作が「何を見て、ヒルクライムに引きずり込まれたか」って伏線がはっきりとは回収されていない(おそらく坂に上っている間は無になれるとか何とかが回答なのだろうけど、それはヒルクライムを外から見ている段階での理由にはならない) 礼二をヒルクライムに巻き込んだ太一の生き様ももっと掘り下げる必要があったような気がする できれば、ほかのメンバーのプライベートにもスポットを当てられると生きたかも(もっともこちらは、少しだが挿入はされている。ボリュームの関係で仕方がないか) レースにしても、実は主人公格の礼二は3回くらいしか出ていないので、続編の構想が用意されているのかもしれない 礼二のキャラクターからして、大作と一致団結してエースとアシストというような関係になることは考えづらいが、まだまだ物語ののびしろは残っている お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年09月26日 09時33分16秒
コメント(0) | コメントを書く
[書籍] カテゴリの最新記事
|
|