最高学府はバカだらけ
最高学府はバカだらけ〜全入時代の大学「崖っぷち」事情〜【電子書籍】[ 石渡嶺司 ] 2007年に書かれた本だ。 中大も都心回帰に傾いているようなので、その点16年前の本なんだなと思った。 けれどもすでに16年前からネットは学生に浸透していて、なんとあのアタック25ではネットを利用したカンニングがあったらしい。 このころの学生はすでにおりこうさんになっていて、講義出席率が高く、おかげで学生街の雀荘なんか商売あがったりになってしまったとか。 就活は、1年生からやらなければならない状態になり、模擬面接で、記者志望の学生に聞くと、朝日と読売は嫌いだから読まない、日経に入りたい、のだそうだが、じゃあ、ほかの紙との経済面の記事の違いは何かと聞くと要領を得ないとか、CA希望者が、ANAに入りたい、理由はドラマに協力的だから、日航はそうじゃないと答えたそうだが、実は日航もいろいろドラマに協力的だと事例を挙げていうと、ぎゃふんとしていたとか…。 だからバカなんだと著者はいうわけだ。 そもそも著者と彼らが嚙み合わない話で、決して彼らがバカだからではなかったんじゃないのか。 なぜならこの本が書かれて16年、大卒後就職していればアラフォー、組織の中核を担っている人たちだよ。 それ以上に今の時代の危うさを考える時期に来ているのじゃないのか。 この本の時期から現れたネット族が今度はAI族になろうとしているじゃないか。 バカという前に何とかしなければならない問題点を検討しなければならない時代になってきたんだな。 たしかに少子化の中大学そのものが変化しなければならない時代に入った。 どうすればいいのかを発見した大学が今後勝ち残ることになるのではなかろうか。 古い本もたまには役に立つのかな。(8/18記)