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2013.01.31
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カテゴリ:フレンチ
フェースブックでたまたまカーヴ・ド・コンマ(新宿区袋町3 神楽坂センタービル 1F 03-6228-1449)に、あの野菜料理で有名だったラ・ターブル・ド・コンマの小峰シェフがいらっしゃると知り、ついついランチ場所にこちらをお願いしてしまった。

地図ではあるはずの場所の前に来たのだが、そこにはカーヴ・ド・コンマの文字は全く出ていなくて、「AROMEVERRE 神楽坂」との表示のみ。見ている地図が間違っていたのかと、ウロウロしていたら、中から女性が出てきて、ショップの名前しか表示していなくてすみませんと言われた。地図の通り、ここがカーヴ・ド・コンマだったのだ。全く表示がないならまだしも、違う店の名前の表示が出ているなんて、そこまでトリッキーな店は初めてだ。

店内はワインのコーナーがとっても大きくて、テーブルも広々している。ランチは、1000円のパスタランチから、1575円のサラダとコックオーヴァン、3150円の前菜・肉か魚・デザート・ドリンクのコース、5250円の前菜、魚、肉、デザート、ドリンクのコースがある。

私は3150円のコースにして、メインは肉にして、しかも美味しそうだった小峰風というコック・オー・ヴァンにしてもらった。

まずは、2種類のパイのアミューズで始まり、人参のムースが出てきた。人参のムースと言うとアンフォールやマノワールダスティンなどの五十嵐シェフの店やそれらの店の出身であるブルギニオンなどの定番だが、人参のムースの味の方向性が全く違っていて、もっと珍味系っぽい旨みたっぷりな味わいになっており、コンソメのジュレもとっても旨く、馴染みの料理だけにある種ビックリな美味しさだった。続いて、サーモンの上に野菜が綺麗にのった一皿。野菜がとっても美味しくサーモンは添え物な感じでまさに野菜を食べさせる一皿。そして、コックオーヴァン。鶏肉の皮がパリッとしていて、濃厚な赤ワインのソースで、これもとっても旨い。いやあ、美味しい。デザートも5種類位から選べて、温かいデザートもフォンダンショコラとフルーツのグラタンがあるとの事。私はフルーツのグラタンにしたのだが、これも良かった。飲み物は紅茶にしてもらった。

ラ・ターブル・ド・コンマは行きたい店にずっとリストアップしたまま、行けずじまいだったのだが、小峰シェフの熟練の味をこんなにリーズナブルな価格で楽しめてとっても嬉しかった。

こんなにもトリッキーなファザードのせいか、これほどまで高いクオリティの料理なのに今日は2組しか入っていなかった。小峰シェフのような熟練シェフの料理がもっと評価されてもっと活躍出来る日本になって欲しいとつくづく思う。

カーヴ・ド・コンマにランチに行く途中に見つけた神楽坂地蔵屋(新宿区袋町11-5 03-3235-0211)が気になり、食事後に寄ってみた。

店に入っても誰もいなくて、しばらくしたらおばあちゃんが出てきた。いくつか味見させてもらったのだが、これが懐かしい味。私は、昔流山に住んでいた頃、近所に神田屋と言うとっても旨い実質的には会員制のようになっていた煎餅屋があって(残念ながらだいぶ前に廃業してしまったのだが)、この店は天日で干して、おじさん(私が子供の頃はおじさんだったが、廃業する前にはおじいちゃんになっていたけど)が炭火の前に一人で座って金網で挟んだ煎餅を何度もひっくり返しながら黙々と煎餅を焼いて、おばあちゃんがその横で熱々の煎餅に一枚ずつ刷毛で醤油たれを塗っていて、私はおこづかいを握りしめて、そのベトベトな煎餅を分けて食べさせてもらっていた。そんな昔の思い出を思い出していた。

わざと割って作った割れ煎餅 堅焼(700円)と、生醤油堅焼のこげ(5枚程度 750円)を買った。こちらの煎餅は、その神田屋の煎餅ほどではないが(しかもずっと高いが)、味・食感の方向性としては同じようなタイプの素朴な美味しさの煎餅で、とっても美味しかった。

おばあちゃんに色々と味見させてもらったが、この食感は天日干しならではなのかもしれない。天日干しの煎餅は、季節によって煎餅の厚みが変わる。水分の蒸発の速さの違いからか、夏は薄く、冬は厚くなる。私は冬場の煎餅よりも夏の煎餅の方が好きだったのだが、きっとこちらの煎餅も季節によって、その煎餅の食感が変わる煎餅なのではと思われ、定期的に寄ってみたい煎餅屋だった。

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Last updated  2013.02.01 01:30:44
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