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カテゴリ:シンギュラリティ
「顔という知能」 -顔ロボットによる「人工感情」の創発ー artdificial emotion 原文雄・小林博・著 2004/8 共立出版 人工知能artificial intelligence、人工生命artificial life、とくれば、次は人工感情artificial emotionである。この人工artificialという接頭語は非常に便利なもののようだ。この調子でいけば、人工感性artificial feeling、人工精神artificial spirit、人工意識artificial conciousness、なんてでてくるのではないだろうかと思って、ググってみたら、やっぱりあるんだね。artificial heart。 顔ロボットの研究は、人造人間をつくる研究ではない。工学的には、知能機械システムと人間とのインターフェイスをどうつくるかという課題に対して、解答を見出そうとする研究であり、純粋科学としては、人間の知能を、人間とのインタラクションを介して、創発的方法論で合成的立場から明らかにしようとする研究である。p.iv 創発とは英語で"emergence"といい、システム理論や複雑系、生命科学の用語。システムを形成している個々の要素のレベルでは持っていない性質が、システム全体として振る舞う際に発現 emergeされることをいう(「≒部分は全体の総和以上である」)。近年ではネットワーク時代における組織論(コラボレーション論)やイノベーション論の文脈でメタファーとして用いられることが多い。 知性inteligenceに対峙する感情emotionということではなく、いわゆる総論的に人工知能と言われる中の情緒的インターフェイスを研究することによって、人間とはなにか、ということに最後は迫ろう、という研究、と解釈してもいいだろう。 ただ、情緒的なインターフェースと考えるなら、たとえば、アスキーアートのような「喜」(^o^)/「怒」(#`Д´)「哀」(T_T) 「楽」ヽ(´ー`)ノでも足りるだろうし、二足走行ロボットの顔面にディスプレイでも取り付けて、いろいろな表情がでるようにすればそれで足りるような感じもするが、どうやら、それだけでもなさそうだ。 たとえばソニーの犬型ロボットのアイボなどが、あまりに表現豊かになってしまっては、まさに人面犬ロボットになってしまい、ちょっと不気味さを通り越して、ゾンビ的な違和感を与えてしまうかもしれない。そういえば、犬の感情が分かる「バウリンガル」なんて商品があって、話題になったことがあった。 人間と人工物システムである機械との間で、バーチャル・コミュニケーションを実現するためにはAHI(Active Human Interface)の三つの機能を発現するインターフェースが必要であるが、そのインターフェイスは、ものごとの説明のための情報(説明的情報)と人の気持ちを伝える情報(感性的情報)とを取り扱い、それらの知覚と行動表現との対応付けである「高度知能」を持つものであろう。その人工的実現は、言い換えれば「人工の心理」、または「人工感情」の実現であり、工学と心理学との学際分野に「人工心理学」という大きな課題をなげかけている。p29 この本では、いわゆる顔ロボットに限定された研究が紹介されているが、実際は、非常におおきなテーマを抱えていることがわかる。つまりは、神秘学でいうところ7つの身体のうち、第一身体から第二、第三、第四身体へのステップアップの鍵を握っているのである。その研究は、端緒についたばかりと思われるので、今後の研究の進展に期待したい。 顔ロボットのような人工物システムが人間社会に導入されるとき、大きな問題がひとつ存在する。それは、従来からSFなどで物語られていることで、「人工感情」を持った「ロボット」と人間との共存をどう実現するかという問題である。「人工感情」はどうあるべきかは、その応用を考えるとき、重要な課題であり、工学のみならず、哲学、心理学、倫理学、社会学に携わる多くの学問が解決の道を探し求めることになるだろう。この問題は、人間がどうあるべきかに通じるところであり、数千年の学問活動を経ている現在でも、未だにその解を見出していない人間は、永遠にこの問題に悩むのであろうか。結局、顔ロボットの研究は、人工物システムをつくることから人間を知ることに繋がっているといえよう。p123 我が家にあるコンピュータミシンは、20年前に松田聖子がテレビで宣伝していた優れものだが、ちょっと困ったことがある。間違った操作をすると、音声で間違いを指摘してくれるのである。「押さえレバーを下げてください」「青いレバーを上げてください」。ちょっとした操作ミスをしただけで、毎回、この音声アドバイスに「叱られて」いる我が家の奥さんは、かえってイライラしているようだ。 (#`Д´) あるいは、たとえばMS社のOfficeについているアシスタントは、秘書がでてきたり、イルカがでてきたりして、アイディアとしては面白いが、とてもうるさ過ぎて、すぐ消してしまう人がほとんどであろうと思われる。人間は感情の動物だ、などと言われるが、よく「感情的にならずに、ゆっくり話してみなさい」などとたしなめられるように、artificial emotionの実現&活用には、今後、さまざまな課題が待ち構えているようだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.04 21:32:45
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