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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.05.15
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カテゴリ:アンソロポロジー


「モンゴル帝国と長いその後」興亡の世界史(第09巻)
杉山正明 2008/02 講談社 全集・双書 358p
Vol.2 No.0076★★★★☆

 
中国四川省の巨大地震の被災地の情報が次第にあきらかになりつつある。想像を絶するような悲惨な状況だ。地震の破壊エネルギーでいえば、阪神淡路大震災の数十倍ともそれ以上ともいわれている。ユーラシア大陸で過去に起きた地震はもちろん、過去、地球上でおきた地震の最大級の悲惨さだということだ。

 何がどう次の瞬間におきてくるのか、人間にはわからない。中国産の食品問題とか、free tibet の掛け声さえ、遠くにかすんでしまうような出来事だ。こんなときに下世話な心配だが、こんな状況で、北京オリンピックは開催することはできるのだろうか。開催すべきことなのだろうか。中国共産党は13億の民を、統治しつづけることができるのだろうか。

 ひとりひとりの人間が、人類というかたまりを意識して暮らさざるをえない地球化時代の鍵は、やはり地上最大のこの大陸のゆくえにかかるところが大きいだろう。そこは、人類文明の多くを生みだした交流の大空間であった。人間もしくは人類に役立つ大きな「知」というものがあるならば、それはおそらく、歴史と現在をつらぬくまなざしのなかにこそ、求められるのではないか。そう考えるとき、800年の時をこえて、ユーラシアの大半をゆったりとつつみこみ、アフリカをふくめた陸海を大きく穏やかにつなぎとめたモンゴル帝国とその時代の記憶が、今に蘇る。p17

 杉山正明・本もこれで4冊目。発行されたのが今年の2月という最新刊だからなのか、次第に著者の視点が飲み込めてきたからなのか、この本が一番読みやすかった。

 「アジア」という語は、古代のアッシリア語で「アス(asu)」、すなわち「日いずるところ」を起源とする。おなじくアッシリア語で「エレブ(erebもしくはirib)」、すなわち「日没するところ」という語と、もともと一対のものである。「アス」が「アシア」となり、さらにギリシャに伝わって、牛に変身したゼウスが女神エウローペーを略奪してその背に乗せて海を西に渡ったという神話がかぶせられる。「エレブ」と「エウローぺー」の語の要素は、ほぼ共通している。かくて、ギリシア語の「アシア」と「エウローペー」が地中海域の西へもひろまり、やがてアジアとヨーロッパの呼び名が定まったとされる。p44

 Europe + Asia = Eurasiaという図式からユーラシア大陸という言葉が生まれたという限り、この呼び名たちの起源はとても興味深い。

 さて、「アス」と「エレブ」の語は、まさにアッシリアの碑文に登場する。「日いずるところ」が東、「日没するところ」が西。まこと単純素朴ないい方である。逆にいえば、アジアとヨーロッパは、それだけの意味でしかない。そして、このシンプルきまわりない表現は、ギリシア語からラテン語にひきつがれ、「オリエンス」もしくは「オリエンテム」と、「オクシデンテム」なる語となった。すなわち、「のぼる太陽」と「沈む太陽」である、これまた、東と西を意味するにすぎない。p46

 アシアのさらなる東が極東、つまり日いずる国=日本となるが、大ユーラシア史のなかでは、なんともかすみがちになる。

 「ユーラシア」という語は、もとよりヨーロッパとアジアのふたつをあわせ、それをつづめたいい方である。ヨーロッパのほうが先にくるのは、ユーロセントリズム(ヨーロッパ中心主義)のためというよりも、用語としてのおさまり具合のよさによるものだろう。とはいえ、ともかく近代ヨーロッパで生まれたいい方ではある。とりわけ、地理学・地政学にかかわる人たちが使った。p52

 なるほどたしかにアシューロパ(asia + europe)では収まりが悪いかもしれないが、しかし、順番としては日の出→日没の順番で考えるのがものごとの順序ではあるはずだ。

 なお、地政学は、とくに第一次大戦後のドイツにおいて、軍人にして学者であったカール・ハウスホーファーにのってナチスの膨張主義政策と連動して展開し、日本などにも影響を及ぼした。戦後は、そのマイナス・イメージと米ソ冷戦による二大対立構造のなかで衰えたが、ソ連の解体以後の国際情勢の多極化・流動化によって息をふきかえしつつある。ポーランド出身で、カーター政権の大統領補佐官であったズビクニュー・ブレジンスキーが「ユーラシア地政学」の戦略を示したのは、今後のひとつの可能性をおもわせる。p55

 あいまいな直感だが、この「地政学」のうごめきあたりに、当ブログの主テーマのひとつである、アガルタ伝説につらなるものがあるはずだ。

 800年前のジンギスカンの登場によるモンゴル帝国の勃興とその後の歴史が、ユーラシア大陸の西側地域の住民たちに対して、未知なる東側への、限りない憧憬と探究心をかきたてたと考えることは難しくない。1942年のコロンブスの航海も、じつは、アメリカ大陸や日本を目指したのではなく、この日のぼるところ=asiaをめざそうとしていたのだった。

 「帝国」なるものは、あきらかに今もユーラシアに生きつづけている。それによるパワー・ゲームも歴然と存在する。ところが、現存する「帝国」がもしゆらぎ、あるいはさらに瓦解するならば、その反動もおそろしい。そうした「帝国」が、みずからの崩壊による恐怖をもって世界を脅迫することも十分にありえる。

 わたくしたちの「この時代」も、いぜんとして所詮は、ひとつの通過点にすぎない。世界の枠組みはすでに定まったとするのは、性急すぎるだろう。とりわけ、広くアジアなるものはまだ到底、定まってなどいない。ましてや、アフリカはどうなのか。その悲惨な現状は、とくにヨーロッパにこそ、責任の多くがまぎれもなくある。きちんとした世界史の理解のうえで、現在はもとより、「これから」をはからざるをえない。そういう「時」の突端に、わたくしたちは生きている。p335

 中国共産党支配の現・中国を「帝国」ということは正しいのかどうか知らないが、なにはともあれ、今回の「中国・四川大地震」で、中国「帝国」は揺らいでしまうのか。
ネグリも予感していたように、2008年は、ユーラシア大陸においての変化の年の始まりとなるのだろうか。

 

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Last updated  2008.05.15 22:09:27
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