「瞑想―祝祭の芸術」 <1>
OSHO スワミ・アナンド・ヴィラーゴ 1981/03 めるくまーる 単行本 440ページ
Vol.2 No.414 ★★★★☆
マンダラ The Mandala
マンダラ mandala (曼荼羅)とはヒンディー語で「円輪(サークル)」のことだ。円にはすべてそのなかに中心がある。この瞑想法の目的は、自然にセンタリング(収束)が起こるようにエネルギーの輪をつくり出すことだ。
この技法(テクニック)はそれぞれ15分ずつの4ステージに分かれている。強烈な運動から始まって、各ステージごとにしだいに静かになってゆく。そのために、瞑想者は第4ステージにおいて完全な静けさ、完全な沈黙のなかに残される---そこで、瞑想が起こりうるのだ。
第1ステージ(15分)
場所を決めて、そこから動かずに15分間その場で駆け足をしなさい。ゆっくり走りはじめて、しだいに早く走るようにすること。15分間通してしだいに強烈になる音楽が流れるとやりやすい。呼吸はむらなく規則的、深くそしてリラックスしていなければならない。
このステージのあいだは心(マインド)や体を忘れ去り、ただ走ることに注意していることが大切だ。体の最下位の部分から始めることによって上昇エネルギーが生み出され、それは体内を循環する。
駆け足(ジョギング)がむつかしい人たちは、「駆け足(ジョギング)」と「自転車(サイクリング)」を交代で行えばよい。あるいは第1ステージの始めから終わりまでずっと「サイクリング」すればよい。この「サイクリング」は背中を下にして横たわり、尻を床につけて行なう。このとき、両足は自転車に乗っているときのように円運動で回転している。ジョギングにしろサイクリングにしろ、両足は円周運動していること。
第2ステージ(15分)
眼を閉じて坐り、円を描くように体を左右に回転させないさい。ただ、風にそよぐ一本の葦のように自分を感じてごらん。風に身をまかすのだ。左右に、前後に、ぐるぐると、それがあなたを動かすままにまかせなさい。その揺れは、ゆっくりと、おだやかで、リラックスした、自然な動きでなければならない。
体を通ってエネルギーが上昇して。そうなると今度は、そのエネルギーが臍(へそ)のところに集中しているのを感じるだろう。
第3ステージ(15分)
あおむけになって、両眼を開け、15分間できるだけ大きな円を描くようにして、両眼を時計の針の回転と同じように回しなさい。ゆっくり始めて、しだいに速く眼球を動かすようにすること。
眼球の裏側の筋肉には緊張がたくさんたまっている。このステージではその筋肉がほぐれるようになる。そうなると今度は、体を通じて上昇したエネルギーが第3の眼(両眼の間)に向けて引かれてゆく。あなたは第3の眼(内なる眼)で中心(センター)が定まってくる。
第4ステージ(15分)
眼を閉じ、完全に静止して横たわり、すっかりリラックスしなさい。体から一切の緊張がときほぐされ、そこにはあふれるようなエネルギーがあるだろう。もはや緊張でとどおおってはいない。そのエネルギーは、あなたの内部ではたらくことができる。そのエネルギーがあなたを浄化し、洗ってくれるだろう。
注 この瞑想法全体を通じて---とりわけ第2ステージと第3ステージを通じて---下あごを落として、ゆるませたままにしておくことが大切だ。下あごには緊張がたくさん集まっている。この瞑想法でそのあごをゆるませたままにしておくと、それらの緊張はたやすく解放される。 p406
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