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カテゴリ:特撮ヒーロー
【前フリ】 ナレーション「変身ブームが まだ過熱していた頃、ウルトラシリーズを潰す為に、毎日放送が ぶつけた刺客があった。 東映と石森章太郎が創造したヒーローの名は...」 池水通洋「嵐、見ざーん!」 【本題】 東映chで「変身忍者嵐」を#10まで視聴。面白くない訳では無いが、不完全燃焼な印象は拭えない。 特に、平山P+伊上+牧冬吉、と言う「仮面の忍者 赤影」を彷彿と させるラインで ありながら、悉く それを下回る印象なのは、何故なのだろう? 「仮面ライダー」の時代劇 版、と言う設定が安直、と言えば安直なのだが、魔神斎=鬼十と言う原作通りの展開であれば、「ライダー」の一歩先を行く(あるいは「スカルマン」への先祖返り)として、特撮史に残ったと思う。 「ライダー」が、「藤岡のケガ」と言うアクシデント(文字通りに)で路線変更した結果(そもそもショッカー(首領)の正体は伏せられていたが)、「得体の知れない、ワールドワイドな秘密結社と戦う正義の味方」となった「ライダー」に対し、「嵐」では敵の正体が知れており、「身内との戦い(=小規模)」と言うイメージが強い。 (飛躍をするなら、「嵐VS血車」と言うのは、革命集団(≒テロリスト)の内ゲバと同じ) 「主人公が属していた組織が悪に転向した→主人公が方向転換させようとする」と言う枠組みが守られていれば...。つくづく、惜しいと思う。 (そう言う意味では、嵐は後にライダーマンに成った、と言える) ただ、そう言う点は除外しても、「嵐」と言う特撮番組に魅力が欠けるのは、「地に足が着きすぎている」せいだと思う。 「ショッカー怪人は、現代の妖怪」と言う指摘が あるのだが、それは「人類を幸せにするはずの科学の裏切り」と言うべきものであり、「公害」と言う形で顕在化していた世相に とっては、感覚的に「怪人=妖怪」と理解できたのでは無いか、と思う。 (妖怪のブラッシュアップ、もしくはアップデート) それに対し、時代劇である「嵐」では、「妖怪が出てきても当たり前」であり、インパクトが弱かったのでは無いか?と思える。 先ほども書いた通り、血車の怪人(化身忍者)は時代劇に馴染み過ぎており(着物や忍者装束が似合い過ぎる)、違和感が無い。その辺が「奇を てらった物が見たい」と言う期待を裏切ったのでは無いだろうか? 平山Pによると、初期3話ぐらいまでは「ウルトラマンA」より視聴率が良かったのだが、特番で放送休止した回を境に逆転したそうである。 つくづく惜しい話である。 そもそも、「ウルトラシリーズ」はTBSの看板番組だったのだが、いくら腸捻転の時代とは言え、裏番組に毎日放送が同系統の作品(特撮ヒーローもの)を持ってくるあたり、「仁義無き視聴率戦争」と言うニュアンスが伝わってくる。 視聴率アップを図る為か、OPの前に怪人の描写が挿入されたり、嵐の声が池水道洋になったり、とテコ入れの具合が見える、第1クールにも関わらず。 正直、「嵐」の良さは西洋妖怪編にある、と個人的には思うのだが、それまで見て いられるか...? 【補足】 「快傑ライオン丸」も、地に足のついた時代劇であるが、「ライダー」とセットで見れる時日、と言うのが大きかったのか...? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.01.23 00:26:54
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