蚤とダイエット

日本人がなかなかできない発音の１つに「ｎ」があります。
この音は日本語にあるのにできない。どうして？

千年、千缶、先般、千倍、洗顔、千円

これらの語をローマ字で書いてみましょう。

千年 sennen
千缶 senkan
先般 senpan
千倍 senbai
洗顔 sengan
千円 senen

となりましょうか？
では、ローマ字通りに発音してみて下さい。

千年 sennen　せんねん
千缶 senkan　せんかん
先般 senpan　せんぱん
千倍 senbai　せんばい
洗顔 sengan　せんがん
千円 senen　 せんねん/せねん

最後の千円は、どうも日本語の千円とはほど遠い音になるみたいですね。

今度は竹彩流にローマ字、あるいは英語表記してみますね？

千年 sennen
千缶 sengkang
先般 sempan
千倍 sembai
洗顔 sengan（鼻濁音）
千円 see en（せーえん）あるいは sayyen（英語です）

これでおわかりになるように、日本語の「ん」は、次に来る語の音によって、
いろいろに変化する、ということです。
[n],[g],[m],[エ],[イ]･･･などにね。
この変化を日本人は、無意識のうちにこなしているんです。
すごいですよね？

ところが英語の[n]は次に来る語の発音には影響されないんです。
常に[n]なのです。
ということで、以下のような発音がなかなかできないのです

An apple a day keeps the doctor away.

最初の An apple を、［アナポー］と、なかなか発音できない。さらに、

He's been another person since he got married.

のように、been another と[n]が二つ続くとお手上げになってしまう。

そこで竹彩からの提案です。

第一段階として、

【語尾の[n]は［ヌ］と発音する癖をつける】

ということです。では発音してみましょう。

keen ［キーンヌ］
human［ヒューマンヌ］
heaven［ヘヴンヌ］
explain［エクスプレインヌ］
grain［グレインヌ］
skin［スキンヌ］

というふうにね。
さらに、文中に「ｎ」が出てきてもそのようにするんです。

1. Heavy posts are needed to sustain this bridge.
［サステインヌ　ぜス・・・］
2. One hot dog, one large French fries.....
［ワンヌ　ハッドッグ、ワンヌ　ラージ］
3. She is the pattern of virtue.
［パタンヌ　オヴ・・・］

1. の場合は、次が「ｔｈ」なので自然に「ｎ」の音になりますね。
2. の場合は、「ｎ」の音を省略しちゃいますね。
　 それでもあまり不自然には聞こえない？かな？
　 でも「ｎ」の音はきちんとやらないといけないんです。
3. 「ｎ」の後ろに母音が来る場合は、必ず［ｎ］を発音しないと
　 とっても不自然な英語になりますよね？
　　pattern of virtue　は、［パタノヴ　ヴーチャー］というふうになります。

ということで、語尾が「ｎ」の語は最後を［ヌ］と発音する。
文の途中で現れたら、そこで立ち止まってもいいから、きちんと
［ヌ］と発音してから次に進む。
これを訓練していけば、「ｎ」＋「母音」もきちんと発音できるようになりますよ？

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