第16作。
マドンナは樫山文枝。「おはなはん」である。
おでこが広い。「おはなはん」の頃より老けてはいるがかわいい。
今回気づいたこと。
「男はつらいよ」には回想シーンがない。
桜田淳子が寅さんを父親と思って訪ねてくるところから始まる。
そしてその夜、寅さんが、みんなに桜田淳子の母親との出会いを語って聞かせる。
その場面、普通なら、若作りの寅さんと、老け作りの桜田淳子で、回想を映像で見せるところなのだが、そういうことをしない。
観客は、寅さんが語って聞かせるのを、とらや家族やタコ社長と一緒に聞くのである。
驚いたのが満男を演じる中村はやとという子役。
タコ社長が、寅さんの四角い顔を話題にすると、四角い枠を顔に当てて画面に映るように姿を見せる。
もちろん、そういう演出なのだろうが、それが自然で驚いた。
米倉斉加年がこれでは巡査の役。
一度見てから最初の方を見直したが、冒頭の夢の場面(西部劇になっている)に、本編と同じくらい、いや、本編以上に力を入れているように見える。
シリーズのマンネリ化を防ぐための工夫なのだろう。
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