|
テーマ:新聞について(250)
カテゴリ:気になる言葉・文字
今日の読売新聞の「編集手帳」にこうあった。
東京タワーが黄色と黒の縞《しま》模様だったら、どうだろう。阪神ファンは大喜びだと思うが、景観的にはちょっと遠慮したい気がする。これは冗談ではなく実際に検討されていた 「景観的にはちょっと遠慮したい気がする」というところが、いかにも最近の日本語という感じがする。 「景観的」というように「的」を「~としては」の意で用いるのはそう古いことではないのではないか。こういう「的」の使い方を見ると、プロレスラー三沢光晴の口癖の「俺的には」を思い出す。 「ちょっと」もここ30年ぐらいで使い方が変わった語ではないか。 数年前、ある宿に泊まった時、支払いにクレジットカードが使えるかどうか聞いたら、 「ちょっと使えません」 と言われ、「ちょっと」は使えないが「たくさん」なら使えるのか、と思った記憶がある。 否定する時に「ちょっと」を使うと柔らかい言い方に聞こえるという効用があると感じる人が多いのだろう。おそらく、わたしも口頭ではしょっちゅう使っているのではないかと思う。 「遠慮したい」は、本来は「ほんとうはそうしたいのだが、相手のことを考えてやめておく」ということだと思うのだが、ここでは「嫌だ」という意味で使われている。 自分ではなく相手がどうするかということなのだから、「遠慮して欲しい」と言うべきではないかと思うのだが、そうは思わない人が多いらしい。 楽天ブログランキング←クリックしてください 楽天会員以外の方のコメントは「輾転反側掲示板」へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.08 09:53:03
コメント(0) | コメントを書く
[気になる言葉・文字] カテゴリの最新記事
|
|