夜間中学という特殊な世界が舞台。そういうものがあるということは知っているが、実態はどうなのだろう。映画はあくまでもフィクションだが、夜間中学の存在を知らしめた功績は大きい。
子供時代に学校に通えなかった人ばかりではなく、若者もいる。
それぞれの事情が描かれたり何の説明もなく教室にいたりする。
後半は、急逝した「イノさん」という生徒(田中邦衛)の思い出話。
雪が降る中、歩き出そうとする西田敏行に、竹下景子が「小さな傘ですけど」と言って傘を差し掛ける。
「小さな傘」というのが夜間中学を象徴しているのだろう。