これまた大阪を舞台にした少年暴力映画。
何の目的もなく暴力沙汰を繰り返し、無軌道に生きる二人の少年・ナインティナイン。
主人公は矢部の方かと思いきや、ナレーションは矢部演じる「チュンバン」と付き合う少女(大河内奈々子)の一人称。
舞台は制作当時ではなく、ずっと過去らしい。映画の中に「
宇宙大怪獣ギララ」を見る場面があることからすると1960年代の終わり頃かとも思ったが、テレビ番組からすると1970年代頃らしい。
このころはまだ銭湯に通う家も多かったし、高校に進学しない人もけっこういた。
とにかく岸和田に住んでいる人たちがそろいもそろってまともではないのだが、まあ、実在する岸和田という地名を借りたファンタジーと言うことなのだろう。地元から苦情は来なかったようだから本当にこうだったのかも(そんなわけない)。
高校生の話かと思っていたら最初は中学生だったので驚いた。
こんな生活をしているのにどうして未練たらしく高校に進学するんだろう。
撮影当時の吉本の若手が大勢出ているが、驚いたのが、志賀勝、山城新伍、小林稔侍が出ていること。特に小林稔侍は常軌を逸したキャラクター設定で怪演を見せる。これには驚いた。