前に見たことがあるはずのだが、例によって何も覚えていない。
突然失踪した夫の行方を捜すうちに、夫が隠していた過去、夫に関わりのある人たちの過去が明らかになる。
なぜこうならなくてはならなかったのか。
戦後日本を生き抜いた女たちのさけびがある。女性議員が誕生するか、という選挙が背景にある。
悲劇的な結末を迎えることになるのだが、真実に気づいた主人公(広末涼子)は、犯人に対する怒りを表に出すものの、真実を公表はしない。
実は真実に気づいていたらしい男(鹿賀丈史)も哀れだ。
主人公の手助けをする、夫の同僚が野間口徹で、誠実な役柄をよく演じている。なかなかいい。
屋外ロケが多く、時代を表す小道具もちゃんとしていて、非常に丁寧に作られた映画である。