西区の庚申塔その9
ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら今日は西区西新井・内野本郷・宮前町の庚申塔を見てみましょう。西新井稲荷神社 西区西新井西新井稲荷神社の脇に二基の庚申塔。元禄13(1700)舟型光背 青面金剛立像 合掌型六臂。日月雲を線刻。足の両脇に二鶏。その下に三猿。光背右に「奉建立病除安全之所」と刻む。難しい顔をした青面金剛の足元で、聞か猿が微笑んでいるように見える。邪鬼は見えない。三猿の両脇には小さい字で 新井村 願主 佐学?敬白。さらに下の部分に施主16名の名前を刻む。宝暦5(1755)笠付角柱 青面金剛立像 合掌型六臂。日月雲・邪鬼・三猿。狛犬のような面貌の邪鬼。青面金剛よりも怖い?三猿は素朴な印象。右側面「奉造立庚申供養塔」左側面 足立郡新井村 講中。下部に21名の名前。内野本郷路傍 西区内野本郷清河寺交差点から宮原駅へ向かう道路、上尾道路を東に越えてすぐの細い道を左折すると左側、民家の間に二基の庚申塔を祀った小堂が立つ。享保5(1720)板駒型。日月雲に続き「奉造立庚申供養塔」両脇に年号を刻む。右側面に 内野本郷村 左側面には 施主講中。正面の下部の狭いところに三猿を彫る。貞享5(1688)板駒型。中央に○念庚申供養之結衆二世安楽之所 敬白正面の中程に三猿。右脇に小さく内野村。三猿の下には20名の名前を刻む。八雲神社 西区内野本郷境内の奥、末社の陰に庚申塔。天明元年(1781)板駒型。正面に大きく「庚申塔」下の三猿は正三角形の構図。興徳寺 西区宮前町門の前、左側にに六地蔵と庚申塔が並ぶ。天明3(1783)笠付角柱 青面金剛立像。日月雲、ショケラ持ち。足の脇に二鶏。足元に獅子のような頭部を持った大きな邪鬼と三猿。邪鬼はふてぶてしい。三猿は左の猿が横向きという構図。残りの二匹の猿は足の組み方が異なる。塔の左側面には宮野前村講中 右上尾みち 右側面には 左 よのみち。塔自体のボリュームもあり、彫りも迫力に溢れている。宮前IC東路傍 西区宮前町新大宮バイパスの東側、路傍の小堂の中に庚申塔。元禄3(1690)笠付角柱 正面に「奉供養庚申為二世安楽」下半分に施主19人の名前を刻む。さらにその下の台に三猿を彫る。以上、この地域では7基の庚申塔がみつかりました。