目黒不動尊と成就院
ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら川口の石仏シリーズの最中ですが、今日はちょっと寄り道をします。天気が良い日には石塔の一部だけが光線を受けていて、ろくな写真が撮れず無駄足になることもよくあります。目黒不動尊の庚申塔。曇りの日に訪ねて四回目にしてやっとそれらしく撮れましたので紹介いたします。目黒不動尊(瀧泉寺) 目黒区下目黒3-20-26大きな寺標の先に立派な仁王門。狛犬も控えている。境内に入り、正面の男坂の下、左脇に独鈷の滝。水かけ不動明王が祀られている。池の向こう、遠く対岸?にたくさんの石仏が並んでいた。池の西岸、庚申塔 貞享3(1686)正面に青面金剛と三猿が見える。左側面には何も見えない。右側面は回りこむ方法がなく確認できなかった。中央部 日月雲 青面金剛立像 合掌型六臂。左上手に法輪のかわりに索か蛇?右脇「奉寄進庚申供養為二世安樂立之者也」と刻まれている。下部には素朴な三猿のみを彫る。邪鬼・二鶏は見当たらない。池の北岸の最前部にも板碑型の庚申塔が立っていた。庚申塔 寛文12(1672)青面金剛立像 六臂。両手に日月を持っている。下部には大きめな三猿を彫る。脇には年号。江戸初期の庚申塔らしい雰囲気を持っている。さらにその奥にも似たような板碑型の庚申塔が立っていた。庚申塔 寛文12(1672)青面金剛立像 六臂。下の庚申塔の青面金剛とよく似ている。やはり両手に日月を持つ。こちらは下部に二鶏が彫られていた。成就院 黒区下目黒3-11-11目黒不動尊のすぐ南にある通称「たこ薬師」成就院。境内に入ると正面に7体の石仏が並んでいた。説明板によると、徳川二代将軍秀忠公の側室 お静の方の発願で奉納されたものだという。7体の石仏の光背、台などに銘は見当たらないが説明板の通りだとすると江戸時代初期の作品ということになる。右から准胝観音菩薩聖観音菩薩十一面観音菩薩阿弥陀如来金剛願地蔵菩薩金剛幢地蔵菩薩金剛宝地蔵菩薩境内に入ってすぐ右の一角にも大きなお地蔵様など多くの石塔が並んでいる。左から二番目 庚申塔 元禄9(1696)梵字の下 日月雲 青面金剛立像 合掌型六臂。上部両脇に年号。下部両脇「庚申待供養所」小さな邪鬼と大きな三猿を彫る。