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2009.12.08
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日本全国、北海道から沖縄まで、各都道府県の公立高校入試問題の出題傾向は同じようなモノ。全国一律の指導要領をもとに、検定教科書を使っているのだから当然といえば当然なのかもしれない。それが日本の教育。アメリカのように州によってまったく違った指導方針、ということにはならない。

そんな似通った出題傾向でも、難易度には微妙な「差」がある。その「差」が各都道府県の教育レベルの「差」と考えてみるとどうなるだろうか。易しい問題ばかり出題する県は、高校での教育もレベルが低い、と考えることも可能だということだ。

実は、神奈川県の入試問題は、全国の中でも最も易しい方に属する。英語や国語などは、ありえないほど易しい。神奈川県の英語で50点を取れたとしても、宮城県の入試問題では45点を下回る生徒が多数出るだろう。英作文も、英文和訳も出題されないのは神奈川県ぐらいだろう。

国語にいたっては、私立中学入試問題の偏差値レベルで40そこそこといったところだろう。試しに中学受験をする小6生にやらせてみると、古文以外はほぼ満点をとる生徒がほとんどだ。そのぐらい易しい。問題文はそこそこの読み応えはあっても、設問が易しく、四者択一の出題に限られるので、そのコツさえつかめれば何ということもない。小説文など本当にありえない易しさなのだ。しかも、同年代か少年が主人公になる文章しか出題されない、という傾向までひたすら踏襲されている。

私は、英語と国語はほとんど勉強する必要はない、と中3生たちに言っている。塾でやる演習と模擬問題演習で十分。代わりに数学や理科の学習に集中しろ、と言い続けている。こんな入試問題で満点をとったとしても、高校での英語の学習についていける力があるとは言えない。その程度の出題でしかない。

神奈川県の英語と国語の入試問題は、その難易度を他府県と同程度に引き上げないと、この県の高校生のレベルが疑われると言ったもいいだろう。確かに、進学重点校は独自入試問題だ。湘南高校の国語など、あっと驚くほど難しい。大学入試センター試験レベルに近い出題だ。でも、これこそ「教育格差」なのではなかろうか。

進学重点校ではない、地域のトップ校や準トップ校にとって、この入試問題の難易度で生徒の合否をはかって良いと考えている先生は少ないと思うのだが。





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最終更新日  2009.12.08 12:20:41
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