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2011.11.08
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中央教育審議会が、初等中等教育分科会の中に「高等学校教育部会」を設置し、高校教育の改革に着手することにした、というニュースに注目したいと思います。

現在、高校教育は15歳人口の97パーセントが進学するという「義務教育」となっています。そうした中、小学校レベルの計算が出来ない高校生から、難関大学を目指して勉強をしていく高校生までいるという現状があります。また、行政も高校の多様化・特色化を進めてきて、一昔前のようなひとくくりでの「高校生」という枠ではとらえきれないのが実際です。

しかも、18歳人口の50パーセントが大学に進学するようにもなり、同時に大学入試も多様化・特色化しています。小学校レベルの学力のない高校生がそのまま大学生になっていくのが現実でもあるのです。そうした中、成人年齢を18歳に引き下げる議論ともあいまって、高校教育の「質」をどのように保障していくのか、ということが議論になるようです。現在のままでは、こどもたちを大学に送り出すにしても、社会に送り出すにしても、とても中途半端な存在になってしまっているのが「高等学校」の現状です。

最も簡単な解決策は。欧米のように、高校を「大学に進学するための高校」と「社会に出る準備をする高校」に分けてしまうことです。ただ、これは平等主義が浸透している日本ではムリでしょう。15歳の選択段階で「階層化」する社会をつくっていくことには同意ができない親が多数をしめるはずです。誰もが高校普通科を目指す現状がそのことを証明しています。

そうすると、具体的な解決策としては、高校卒業の資格を厳格化することです。さらには、全国共通の「高校卒業資格試験」のようなものをつくって、それをクリアできなければ「高校卒業の資格」を与えない、という方法もあり得ます。実は、24年度予算の概算要求に文科省はそうした取り組みを入れています。

本当に高校生なの?! といった高校生もたくさんいる中、こうした高校の改革にこどもたちがたえられるのかは疑問です。しかし、今までのように「のんびりとした時代」からの転換の中で、きちんとした「質」の保障が高校教育にもとめられていることも事実です。

高校改革がいよいよ動き出すのか、中教審の議論を追いかけていきたいと思っています。





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最終更新日  2011.11.08 13:27:00
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