｜　藻緯羅’s Worlds　（ 食と健康 ＆富士山 ）

　菅首相は、昨夜の緊急記者会見で、
中部電力に対し、全原子炉の停止を、
要請したと、明らかにした。

さらに、
この判断は、熟慮の結果で、
全国民の理解と協力があれば、
夏場の電力需要に対応できる。
とも、語った。

停止期間は、
浜岡原発と東海地震との関係性により、
防潮堤が完成するまでの間としている。

藻緯羅は、
浜岡原発の停止を、願っていた↓けれど、
　　　　　　　moira/diary/20110418
今は、優先順位が違うと、思っている。

なぜなら、その後の福島第一原発の様子から、
藻緯羅は．．．
水素爆発が事態を、悪化させたと考えるからである。
しかも、
その水素爆発は、格納容器の外で起きたに違いない。
なぜなら、
格納容器と圧力容器は健全と説明されているから。
であれば、水素は、どこから来たのか？
それは、
「使用済み核燃料プール」由来でしか、ありえない。

核燃料プールから、冷却水が大量にこぼれたうえ、
冷却水の循環も失われた結果、水素の発生に至った。
なぜ、こぼれたか？
地震の揺れでこぼれたのである。津波は関係ない。
すなわち、
「津波対策」が終わっても、浜岡原発は安全ではない。

では、
なぜ、浜岡を停止させなくてもいいのか？
それは、上述のように、止めても無意味だからである。

緊急に行うべきは、
原子炉建屋内の高い位置にある、核燃料プールにある、
使用済み核燃料を、安全な場所に、移すことである。
福島第一原発では、
定期点検で停止していて、燃料棒が入っていなかった、
４号炉の原子炉建屋が、他に比べて損傷が顕著である。
ということからも、止める意味は少ないと考えられる。

さらに、東海地震は、
唯一、２、３日前なら予知可能と言われている。
すなわち、そろそろ起こりそうと判断されてからでも、
安全に原子炉を止め、冷温停止へ向かうことができる。
もちろん、核燃料プールの危険性は、そのままだが．．．

従って、優先度において、
西日本における、電力の相互融通性を考慮すれば、
西日本の原発で、「弱い」ものを止めるべきであろう。
そこの海溝型地震は、予知が不可能なのだから。
建設後に、活断層が判明した原発があるかもしれない。
そういった原発を、浜岡に先んじて、止めるべきであろう。

恐れるべきは、
貧弱な原子炉建屋の高い位置に、密閉されることもなく、
大量に保管されている、核燃料プール内での出来事である。

もっとも、
熟慮の結果、浜岡が一番「弱い」と結論したのかもしれない。
しかし、「津波」に言及し、「プール」にふれないのでは、
その可能性は、残念ながら、小さいのではないだろうか。

熟慮の結果と言うが．．．
実は、御得意の「思いつき独断即行」なのでは？
９．１１決着をつけた後の、
オバマ大統領の支持率が、急上昇したのを見て．．．

しかし、
「要請」とあるように、首相に止める権限は無い。
なぜ、
そういう風に、官僚は法体系を作ったのだろうか？
一つには、不作為の責任を回避する為？
今ひとつには、判断能力を持っていないから？
それ以外、思いつかない藻緯羅である。

もし、
中電管内の有力企業が、こぞって、拒否に賛同したら．．．
菅内閣は、面目を失うだけでは、終わらない？