|
カテゴリ:日本とモンゴル(文化・交流)
随分と時間が経ちましたが、新しい内閣の閣僚名簿がが送られてきました。内閣発足や一部の閣僚の名前などはニュースで見ていましたが、全員分は見ていませんでした。
とはいえ、正直言ってモンゴルの政治家にはほとんど興味がなかったので、名前を見てもどういう人なのかはわかりません。モンゴル人の友人Uさんでも傍にいてくれれば、解説も聞けるでしょうけど。 というわけで、ざっくり見た感じの感想を申し上げます。 まず感じたのが16人いる閣僚中、初入閣が11人と多いことです。逆に言えば、閣僚経験者は3分の1にも満たない5人しかいないということです。 政権交代ですから、当然といえば当然ですが、これまで連立政権であったのでこの4年間も人民党から閣僚は出してますし、わずか4年前までは政権政党だったのですから、日本の自民党の例を見ればもっと閣僚経験者がいてもいいように思えます。 そしてもっと驚いたのが、非議員の図用が多いことです。なんと半数の8人もいます。これは多いですね。これをどう考えるか? 日本的に考えると、首相のリーダーシップがかなり強いということでしょうか?今回の第三次安倍内閣でもわかるように、政権与党には「大臣なりたい議員」がたくさん待っています。せめて1度でも大臣になりたい、という議員はたくさんいるわけです。 モンゴルだって、ある意味職務上の旨みがある大臣のポストは「厳しい選挙を勝ち抜いた議員」にとっては、絶対にに手にしたいポジションのはずです。 ですが、やっと手に入れた大臣ポストを非議員に渡すなんて、議員側から反対の声があると思うのです。それでもやれるというのは、首相のリーダーシップがよほど強いのかなと思うわけです。 もう一つの考え方は、「非議員の中で多いのはビジネスマンなわけで、利権を増やしたいってこと?」などと勘ぐってしまうわけです。 エルベグドルジ大統領の「大臣ポストの利権と関連のある議員の大臣指名禁止」的な大統領令とも関係あるようです。これだけ議員大臣が少ないってことは、ほとんどの議員には利益相反の可能性があるってことなのかもしれません。 新内閣の任務は一にも二にも、経済環境の改善です。その最大の課題が来年以降のチンギス債償還資金の確保でしょう。 とはいえ、短期でできることは限られています。目の前のトゥグルグ安をどうするか?財政赤字をどうするか?地方を中心に苦境が続く経済をどうするか?問題山積みです。 通貨安(?)に関して、新首相が面白い指示を公務員に出しました。「国有企業は、似たような商品がある場合は、輸入品を買ってはいけない」というものです。 なるほど、なるべく外貨を使いたくないってことなんでしょう。その趣旨はわかります。が、具体的にどうしろというのでしょうか? 「会議用のノートがなくなりました。中国製のノートを買ってはいけないのですか?」「鉛筆も消しゴムもなくなりました。文房具屋には輸入品しか売ってません。」・・・ 具体的にこの首相は何を言いたいのか私にはわかりません。というか、モンゴルのこの危機的状況で、首相が出す指示が「国内品を使え」では情けないです。 モンゴル人の多くは好き好んで中国品を買っているわけではありません。国産品がないから買っているわけで、民主化後20年以上経っても、ノート1冊も国産品を選べないことが問題なのです。 その辺の自覚がこの政治家にないのであれば、今までと大して変わらない政治を続けるしかないんじゃないかと懸念します。 新閣僚の皆さん、今度こそは国民のために仕事をしてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.23 16:17:50
コメント(0) | コメントを書く
[日本とモンゴル(文化・交流)] カテゴリの最新記事
|