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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2017.03.25
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数か月前に、高校時代の同級生が勤務する大手企業にモンゴル人スタッフがいるということで、一度ランチをしました。その際、今度は夜ゆっくり食事しましょう、ということになり、今回実現したのです。。

モンゴル人のBさんは、高校から日本に留学しており、日本の大学を出て日本でも最も国際的な活動をしている会社の一つに新卒で入社したのです。

私の同級生はその上司にあたるのですが、日本語、英語、ロシア語、もちろんモンゴル語に堪能で能力的にも高いBさんは社内でも非常に期待されている人材とのことでした。

実際、彼とメールのやり取りをしていても、出張先のイギリスからが多く、「モンゴル人だから」とか「ロシア語ができるから」などでは全くなく、純粋に重要な戦力として会社に期待されていることがよくわかります。

そんなBさんから、横浜にあるモンゴル料理屋さんで会いましょうとの連絡を頂きました。その会社は横浜に本社があり、彼自身も横浜市に住んでいるので、横浜のお店を選択したというわけです。私も「久しぶりに、関内辺りへ出向くのは楽しみ」との気分で当日迎えました。

すると、Bさんから「すいません、予約が取れなくなりまして・・・」との連絡とともに、場所を「ウランバートル」に変更する旨のメールが当日届きました。

慎重で堅実なタイプのBさんが予約の間違いをするはずないと思うとともに、もしかして「モンゴル式」でのドタキャン?とも思ったのです。

モンゴル式ドタキャンというのは、Bさんがドタキャンをするのではなく、お店が当日ドタキャンをする、という意味です。

これはお店でもホテルでも飛行機の座席でも、モンゴルでは珍しいことではありません。「偉い人が来るから」「もっといいお客さんが来たから」という理由でのキャンセルは、日本人的にはもちろん許されることではありませんが、モンゴルでは現実にあり得るのです。

実際には、100%その横浜の店が悪かったわけではないようです。Bさんはその横浜のモンゴル料理屋さんに予約は確かにしておいたのですが、「最終確認は後でします」のようなことを伝えていたんだそうです。

それで最終確認をしようと連絡したら「その日は貸し切りになってしまいました」とのことでした。

ま、仕方ないです。ですが、「モンゴル料理屋を貸し切りで使う客」がいるってことは、考えてみればいい話です。どんなグループかはわかりませんが、モンゴルとなんらかの縁のある人たちなんでしょう。


というわけで、急きょ両国にある「ウランバートル」で食事をしました。以前、何年前かは忘れましたが、あまりのサービスのひどさに閉口して「二度と来ることはないだろう」と思っていた「ウランバートル」ですが、今回は前回ほどひどいことはありませんでした。

理由の一つには、モンゴル人客が少なかったことがあります。前回来た時は、私たちよりも後に来たモンゴル人力士などを「超優先的に扱う」姿勢がありありで、料理などずっと前に注文した私たちよりなんでも早く出し、私が最初に注文したホーショールが出て来るのに1時間以上かかったのです。

もちろん、その間も、他の常連風のモンゴル人たちへは何の問題もなくホーショールを出していました。私たちはずべて後回しにされたのです。それもかなり「意図的」に。

経営者が変わったのか、今回がモンゴル人力士がいなかったからかはわかりませんが、客は全員日本人(Bさん以外は日本人に見えました)だったためか、そのような差別は受けずに済みました。

店員さんも以前のような高圧的な人ではなく、優しい人に変わっていたので、何かの変化があったのは確実だと思います。

それにしても以前来た時は、日本人のグループなんてほとんどいなかったし、ましてや日本人女性だけのグループなんてゼロでした。

ですが、楽しそうに食事をしているグループが4つも5つもあり、結構な人気店なんだなと思いました。

私はちょっと早めに店に着いたので、やや耳を「ダンボ」にして聞いていると、やはりほとんどなんらかのモンゴルとの縁がある人たちばかりだったようにも思いました。

そういう意味では、こういう店は「モンゴルと縁のある日本人」が集まりやすいんだなと、改めて感じましたね。ベトナム料理屋さんやタイ料理屋さんでは、「ここはタイに関係のある人ばかりなんだな」なんて思うことはありませんからね。

ボーズ、ホーショール、ツイバンに羊肉の塩ゆで、ニンジンサラダなど、おなじみの定番メニューを頂きました。意外とよかったのは「チャッツラガン・サワー」です。レモンサワーのチャッツラガン版です。

これを頼んで飲んだら「なんか薄いな」「これじゃあ、チャッツラガンってどういう味?と聞いている日本人の友人には説明できないな」と思いました。

要するに「割りすぎ」なんです。するとBさんが、店員さんにモンゴル語で何か言っていました。で、持ってきたのが、チャッツラガンジュースです。

もともとチャッツラガンはお湯などで薄めて飲むものですから、オリジナルのジュースはかなり濃いのです。その濃いジュースを「これじゃあ薄いじゃないか」と言ってもらってくれたというわけです。

これを結構な量追加したら、味もグンとよくなり、結局私は3杯も頂いてしまいました。もちろん、これ以外にもビールやモンゴルウオッカもちゃんと頂きましたけど。

楽しい時間は、あっという間に過ぎましたが、「ウランバートル」はサービスも食事も相当前よりは改善されたと思いましたね。ただ、そうはいっても、モンゴルに縁のない日本人にお勧めできるレベルにはまだ達していないのも事実です。

Bさんのような若くて優秀なモンゴル人らが、日本企業を通じて世界に羽ばたいていくのを見るのは大変嬉しいものがあります。

無論、いつかはモンゴルのために貢献してもらいたいと願っていますが、若い時期に世界を舞台に活躍するのも素晴らしいことだと思います。





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Last updated  2017.03.26 14:15:11
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