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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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島田隆の天職相談室 しまりゅう52さん

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2017.12.24
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この夏以来、トゥグルグは1ドル=2400トゥグルグ台と安定しており、9月以降は小刻みながらほぼ一貫して対ドルで上昇しています。

上昇とはいっても、3か月で40トゥグルグ程度、率にして2パーセント以下ですから、ほとんどフラットと言えるでしょう。

今年のトゥグルグの動きは、比較的説明しやすい動きでした。それはIMFの動向、モンゴル政府の姿勢などを第三者から見た推測の結果と実際のトゥグルグの動きが近かったからです。

昨年の7月に1ドル=1900トゥグルグ台から2000トゥグルグに下落してからほぼずっと下落を続け、今年の1月には2500トゥグルグ直前となりました。

が、春先のIMFとの合意を受けトゥグルグは反転し、4月以降は1ドル=2300トゥグルグ台に戻し、このまま2000トゥグルグ付近まで持ち直すか?と期待されました。

ところがそう簡単にいかないのがモンゴル政府です。トゥグルグにとっては、世界経済とか他国の情勢なんて関係ありません。それほど国際的な取引に参加していないわけで、多くの要因は自国にあります。

この時は6月下旬の大統領選挙でした。そこでは「その場限りの国民の人気を得るための」IMFとの合意破りなどが公約のように出てきて、7月以降あっという間に2400トゥグルグ台に逆戻りとなりました。

その後、IMFからのスタッフチームが合意に関する「第1回レビュー」のために訪問し、結局はモンゴルも渋々ながらも合意破りはやらないことを約束したので、トゥグルグ下落は止まり、9月以降は上記の通り若干のトゥグルグ強含みでの安定となったのです。

為替の動向には、色々な要因があるのは事実です。円だってドルだって、経済的な要因や北朝鮮などの政治的要因など様々で、結局専門家でもほとんど予測不能のような動きを示す時もあります。トゥグルグの場合は、申し上げた通り多くの場合が「自国が要因」です。

一つが自国政府の動向です。対外公約を守るかとか、財政状況を鑑みない人気取りのバラマキ政策をやるかなどです。もう一つは、鉱山ビジネスの動向です。これには石炭価格、銅価格に加えて、中国の需要動向なども含まれます。

が、これらの要因も突き詰めれば「外貨準備は大丈夫か?」という課題につながります。要するに「いろいろ問題はあるけど、結局対外支払いは大丈夫か?」ということです。その外貨準備が今年の春以降、増加していることがトゥグルゥ高の基本的要因になっていると思われます。

外貨準備高については、基本的にはモンゴル銀行はグロスしか発表しません。以前はネットを発表していたのですが、外貨準備高水準があまりにも低くなり、そのままではトゥグルグ暴落につながると思ったのか、3-4年前から公表するのを止めました。

モンゴル銀行は外国投資家を馬鹿にしているところがあるので、「外貨準備が少ないことを発表するから、トゥグルグが危ないと思われるんだ。だから発表しなければ、誰も気にしない。」と思っています。要するに、モンゴルの中央銀行はまだ小学生レベルの思考しかできないままということです。

ですので、とりあえずグロスで追いかけるしかありません。以前の試算では、ネットはグロスの大体半分くらいではないかと思います。モンゴル銀行が「いいや違う、半分じゃない」と言うのであれば、正確なのを発表してほしいです。

今年の2月ごろにはグロスで10億ドル程度となりました。これはここ5年で見ると最低水準に近い水準です。2014年ごろに危機的水準に落ち込んだ時でも13-14憶ドルはありましたから、かなり低いと言えます。そしてその頃にトゥグルグも史上最安値となりました。

その後徐々に改善し、直近では15億ドルを超えました。これが最近のトゥグルグの強含み安定の最大の要因でしょう。

なぜ外貨準備が増えたかと言えば、それは貿易収支の改善と外国直接投資の黒字継続と言えるでしょう。

貿易収支改善は、石炭価格の上昇や輸出の増加があり、外国直接投資は急増というほどではないものの、IMF合意を受け安定的に外貨投資が増えていることによります。

このようにトゥグルグ相場は、アホな政治家が余計なことさえしなければ、まずまず安定的には推移できる状態になったということでもあります。

で、来年は?

もちろん予測なんかできるはずもありませんが、政治家のよほどの暴言、IMF合意破りがなければ、こうした安定基調は続き、2000-2400トゥグルグの間を安定的に推移するのではないかと期待しています。

合意破りの気配が出れば、もちろん2500トゥグルグ突破もあり得るでしょうけど。





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Last updated  2017.12.26 10:16:25
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