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カテゴリ:日本とモンゴル(文化・交流)
先日たまたまNHKのワイルドライフ「モンゴル 大平原 珍獣マヌルネコ 狩りの“妖術”を見た」を見ました。私が見たのは再放送のようですので、既にご覧になった方もいるかもしれません。
まずはこの写真をご覧ください。 凄いでしょ!NHKの番組の写真とは若干違いますが、テレビに出ていたのはスフバートル県のマヌルネコでこんな感じでした。 マヌルネコを調べていると、なんとびっくり、日本にもいるではないですか。上野公園にいるそうです。 それがこんな感じです。「同じネコなの?」と思うくらい違います。こっちのは痩せてて普通の猫に見えますね。 私はNHKのこの番組を見るまで、マヌルネコって聞いたこともありませんでした。 それで調べてみると、アゼルバイジャンからイラン、インド、ネパール、中国、ロシアもちろんモンゴルに広く生息しているようですが、このマヌルはもちろんモンゴル語です。 これが英語でも正式名称ですからすごいね、モンゴル語の力は。意味は「小さい野生ネコ」だそうです。モンゴルでは東部の平原に生息し、スフバートル県、ヘンティ県、ドルノド県辺りに多いようです。 なぜスフバートルのマヌルネコと上野動物園のとはこんなに違うのか?その秘密は、マヌルネコ自身の気候対応性にあります。 マイナス30‐40度にもなるモンゴルの草原で、しかも隠れたりする木々もほとんどない草原ではその寒さが直接身体に響くので、冬は毛足は長く、脂肪もたっぷりつくんだそうです。 しかもこのポーズ、ベターっと伏せるようにしてずっと動かないんです。それは天敵(ワシやきつね)に対して「草原の小岩」と思わせるような一種の擬態みたいにして身を守るんです。 この写真ではわかりにくいですが、遠くから見ると確かに大石というか小岩のように見えるから不思議です。 なので余計な突起物がありません。耳は上に立っているのではなく横についており、目は普通の猫よりも額近く上の方についてます。これはこうして低い姿勢のままでも遠くが見えるようにしているからなんです。 冬にたっぷりついた脂肪のままでは、灼熱の草原の夏は耐えられません。なので、夏には体重はほぼ半減するのです。だから全く違う猫のように見えるほど痩せてしまうのです。 上野動物園のマヌルネコは常に「夏仕様」ということなんでしょう。東京の冬なんて、モンゴルの10月中旬程度ですからね。 このマヌルネコはもちろん肉食です。草原のネズミやリスを食べてます。なので、いざとなれば肉食獣の顔を見せます。 すごいですよね。 でも子供はやっぱりかわいいです。 まん丸の目が本当にかわいいですね。 マヌルネコ、モンゴルに行けば簡単に見られるわけではないでしょうが、いつか東部へ行ったときにはこのネコもお目当ての中に入れておきたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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