2882324 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

田崎正巳のモンゴル徒然日記

田崎正巳のモンゴル徒然日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

モンゴル2008

モンゴル2008

Category

Calendar

Favorite Blog

島田隆の天職相談室 しまりゅう52さん

Comments

愛読者@ Re:ブログ休載中(09/03) 長い間お疲れ様でした。どうかお大事にし…
Mei@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事になさってください。ブログの再開…
あくつ@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事にしてください。 再開を楽しみにし…

Freepage List

Headline News

2018.12.06
XML
カテゴリ:世界とモンゴル
「もくりこくり」または「むくりこくり」というのを聞いたことありますか?もしあるとしたら、恐らく子供の頃でしょう。

先日NHKの「蒙古来襲」という番組を見て、元寇関係のことをネットで調べていたら、この言葉が出てきました。

この言葉は漢字で書くと「蒙古高句麗」です。これは元寇の時に元(モンゴル帝国の一部)が日本襲来した時の経験から、日本全国に広まった言葉です。

理由は、元寇時に対馬島民や長崎周辺の離島、九州の人々が大変恐ろしい目に合ったことから、その恐怖が数百年たった現代にも言い伝えられているということです。

一般的には二度の元寇はともに「神風」が吹いたので、日本は無事だったと思われていますが、それは最後の最後であって(しかも最初の元寇にはほとんど「神風」はなかったと言われている)、実際には対馬全土などでは多くの略奪、虐殺があったのです。

ですがここでは別に「モンゴル軍はひどいことをした」などと非難するつもりは毛頭ありません。そういう意図は全くありません。

700年以上も前のことですし、モンゴル軍は日本だけではなく東欧を含む世界中でそうしてきたのです。史上最大の帝国が平和裏にできたわけではありませんから、当然のことと受け止めています。

この言葉の使われ方はほぼ日本全国共通のようです。基本的には、悪いことをした子供に対してとか、子供を泣き止ませる時などに「もくりこくり(蒙古高句麗)の鬼が来るぞ」などと言って、子供をおとなしくさせる文言です。

現在でもこの言い方が残っているのは、調べただけでも九州全土はもちろん、和歌山、仙台、岩手、青森にもあるそうです。

岩手の例で言えば「泣ぎやまねぇどモーコが来っつぉ」「早ぐ寝んねぇば山がらモーコが来っつぉ」と子供に言い聞かせたそうです。

九州で今も残るというのは、戦場でしたからわかりますが、なんで東北?なんで青森まで?という疑問があります。その答えは驚くべきものでした。

元が来るかもしれないということで、時の鎌倉幕府は九州方面に防御体制を築くように命令しました。ですがそれは主として博多付近です。

元は朝鮮半島からまず対馬に上陸しました。対馬は必至で抵抗しましたが、かなうはずありません。ほとんどの住民は殺されたり奴隷にされたとの記録も残っています。

その当時、あまりの恐怖で島を抜け出した集団がなんと青森まで船でたどり着いたんだそうです。

その時の子孫が「対馬」「對馬」「津島」という名前を名乗って今も青森にいるというのですから、驚きです。歴史というのは繋がっているんだなとつくずく思います。

今日のブログの表題が「モンゴル帝国の痕跡は世界レベル?」というのはなぜか?それは、これは日本だけの現象ではないからです。

以前私のビジネスパートナーだったベルギー人がいるのですが、彼からこの話を聞いたときは本当に驚きました。

彼が子供の頃、いたずらしたり、言うことを聞かなかったりしたら、彼のおばあちゃんから「いうこと聞かないと、モンゴが来るぞー」と言って押し入れじゃなく、物置に閉じ込められたんだそうです。

しかも、「モンゴが来るぞー」と言いながら、両手で両目を左右に引き延ばし、細い目を作って子供に迫って言うんだそうです。

13世紀に欧州を襲ったモンゴルですが、東欧は実際に蹂躙されましたが、西欧は実際には大丈夫でした。ですが、モンゴル軍の恐怖は西欧でも非常に大きくなり、「皆殺しにされる!」という噂がものすごい勢いで広がったのです。

私はベルギー人の同僚に聞いた話を、フランス人の友人にも話しました。「ベルギーでは、モンゴが来るぞー」っておばあちゃんから脅されてたって。

すると彼は当然のように「僕もそうだったよ。やっぱりおばあちゃんに怒られるときに言われた」と。うーむ、これはすごい。700年もたっているんですよ。過去の話ではなく、現在の話です。

モンゴル帝国が本当に東の端の国(日本)から西の端(西欧)にまで勢力を伸ばそうとした痕跡が今も残っているのです。しかもその言い伝え方が全く同じのに驚きました。

こんなに存在感のある帝国は、二度と出てこないでしょう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018.12.07 23:31:35
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。



© Rakuten Group, Inc.