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創生陸玖の『Learning Journey』

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2022/06/10
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 今回は、細谷功さんの著書『具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ』を読みましたので、簡単に読書メモをまとめていきたいと思います。

 

抽象化を制するものは思考を制す

 人間が頭を使って考える行為は、ほとんどが「具体と抽象の往復」だと言われています。「具体化」と「抽象化」が、人間にしか持っていない頭脳的活動の根本にあるのです。

 

 抽象という概念には威力があり、具体と抽象の行き来を意識することで、世界が変わって見えていきます。そして「抽象度」が上がれば上がるほど、本質的な課題に迫っていきます。

 

 仕事は「抽象から具体」への変換作業だと言われています。始めは内容が確定していない段階から概要レベルの計画ができて、詳細レベルの計画になり、さらに詳細の実行計画へと流れていくように、抽象的な作業から具体的な作業へと変わっていきます。

 

抽象化の特徴とは?

「抽象」の特徴を書き出すと、次のようになります。

・長期的

・行動への翻訳が必要

・解釈の自由度が大きい

・適用範囲が広い

・結果の是非判断が困難

・感情に訴えない

 

 そしてこれの反対が「具体」の特徴です。

・短期的

・すぐに行動可能

・解釈の自由度が小さい

・適用範囲が狭い

・結果の是非判断が容易

・感情に訴える

 

 抽象の特徴に「一を聞いて十を知る」というのがあります。抽象の世界は「質」重視であり、「量が少なければ少ないほど、あるいはシンプルであればあるほどよい」という世界です。

 

 “法則”というのも抽象化の結晶です。「よい法則」の一つの絶対的な条件は「適用できる範囲が広い」ということです。また「名言」は、抽象度が高い表現ばかりなので、多くの人に広がり、長く受け継がれるのです。

 

 反対に具体の世界では「量」重視です。「上流(抽象)から下流(具体)へは質から量への転換」がおこなわれるのです。

 

「あるべき姿=抽象」「やること=具体」

 ここで「やること」と「あるべき姿」を具体と抽象で見てみましょう。

 

・「やること(to do)」=具体的で目に見えやすいので考えるのが比較的容易。山登りで例えると、道具を整えて、どういうスケジュールでだれと一緒にどの道を登っていくか、という具体的なアクションを表す

 

・「あるべき姿(to be)」=将来のある時点での状態を表すので、これを考えるには「想像と創造」のための抽象化能力が必要になる。山登りの例えだと「山頂に登ってポーズを取っている写真」

 

 目標(抽象)があって、はじめて個別のアクション(具体)が有機的につながります。日常の中にも抽象と具体があり、それは「行動」と「意義」のつながりなのです。

 

人間は抽象概念の塊

『上(抽象側)の世界が見えている人には下(具体側)の世界は見えるが、具体レベルしか見えない人には上(抽象側)は見えない。

『「見えている側」に立ったときに「見えていない相手」にどのように対処すべきか』、これは「見えている人(見えてしまった人)」が持つ、共通かつ永遠の悩みといえる。』(p111-112

 

 自分がその世界に足を踏み入れてしまえば、そのレベルの抽象概念が自然で不可欠なものになります。これは「当たり前」や「当然」といったものになると言えるでしょう。しかし、自分には理解できないレベルの抽象を前にすると、人間は「わからない」と批判の対象にするのです。

 

 人間は自分の理解レベルより上位の抽象度で語られると、突然不快になるという性質を持ちます。人間は一人残らず抽象概念の塊であり、どの抽象度合いで生きているかの違いなのです。

 

抽象化思考をうながすためには?

『多種多様な経験を積むことはもちろんですが、本を読んだり映画を見たり、芸術を鑑賞することによって実際には経験したことのないことを擬似経験することで、視野を広げることができます。そうすれば、「一見異なるものの共通点を探す」ことができるようになり、やがてそれは無意識の癖のようになっていきます。』(p125

 

 抽象化のレベルを上げていくにも、具体的な経験を集めるしかないようです。そのために、映画や小説などの擬似経験が有効になってきます。また学校で習った勉強も抽象レベルで考えれば、どんな職業にも必ず役に立つと言われています。ようは使い方なのです。

 

 最後に「具体と抽象」の創生陸玖的解釈をまとめたいと思います。

 

「具体と抽象」を他の言葉で表すと、

・「破壊と再生」

・「バラバラとまとまっている」

・「得意・好き(やること)と価値観(どのような状態)」

 

 などが思いつきました。バイアスや観念といったものは「偏った具体化」です。何事にも近くで見ることと、遠くから見ることが大切なのでしょう。「主観的・客観的」とも言い換えられます。具体と抽象を行き来することで、抽象概念の塊を広げていくことができるのです。

 

 

 いかがでしょうか? 今回は『具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ』の本を簡単にまとめてみました。

 

 日常には具体的なことが多いと思います。けれども、人生を俯瞰して見たり、自分の大切なことを思いだしてみたり、抽象的に日常を見ることが大事なのだと思いました。抽象化ができることで、あなたが持っている優先順位を思い出すかもしれません。ですから抽象化を意識してみてはいかがでしょうか。

 

 

 それでは読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

【参考文献】

・具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ【電子書籍】[ 細谷 功 ]












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Last updated  2022/06/10 07:30:09 AM
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