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カテゴリ:酒場
【ここって本当においしい?】
ぼくは幸か不幸か食べられないものはないし,よっぽど調理がひどくない限りは出されたものは残すことがありません。なので酒場で頼む肴にはさほどこだわりはないのですが,とりわけ肴のおいしさに定評のある酒場に行ったときは,評判の品を頼んでみたくなります。 こうした有名酒場もたくさん尋ね歩いていますが,これらの酒場に来る常連さんたちはホントに旨いと思っているのだろうかと疑問に感じることがあります。別にまずいわけではなくて,騒がれるほどには旨くないだけです。 どうしても肴の品質のよさを中心に語られる酒場というのは,旨いものを食べに行こうという酒飲みではない客も多く,こうした客が酒場の雰囲気を乱しているようにも思えます(勿論酒が飲めなくても飲み屋での振舞い方を知っている方なら問題はありませんが)。また,こういう酒場の常連には必要以上にその店のことを持ち上げている方が多くて,耳障りに感じることがあります。 以下の酒場は酒場好きなら一度は行っておきたいけれど,足しげく通うことはあるまいと感じた店です。世に知られる以前で,値段ももう少し安ければ好きな酒場になっていたと残念に思います。 浜松町 秋田屋 浜松町そばのいつでも店頭に客が溢れているもつ焼の有名店。午後3時30分の開店時には開店を待ちきれない客ですでに混雑しています。こちらの名物は軟骨を混ぜ込んだ肉団子のたたきになりますが,1人1個限定という触れ込みながらさほど特筆すべき味ではないように思われます。値段ももつ焼店としてはかなり高めで,有難がって通う理由が分かりません。雰囲気自体も悪くはありませんが造作などに際立った特徴もなく一度行っておけば満足なのでした。 北千住 天七 本店 北千住って案外立飲みの店は少ないですね。そんな中で美味い串揚げを食べさせるという定評の店が「天七」です。広い間口に大きな暖簾,雑然とした店の眺めはなかなか壮観なのですが,肝心の串揚げが衣のパン粉がキメが粗くて,期待するほどはうまくないし,串も2本からと種類も食べられないし,値段も高め。ここなら裏手の分店でのんびり座って呑む方がいいかも。 町屋 もつ焼 小林 近頃メディアでも紹介されることが多い,町屋のもつ焼・もつ煮店。町屋の街は,呑んべえ好みの寂れた酒場が多いと喧伝されているように思いますが,実際あれこれ飲み歩いても古い酒場は存外少ないものです。古くからやっていても「亀田」「居酒屋 大内」「甲州屋酒場」などいずれも改築・改装されていて残念なことに情緒を感じられなくなっています。そんな町屋にあって昭和23年創業の「小林」は昔ながらの佇まいを残していて,それは魅力的なのですが,肝心のもつ煮込がさほどおいしくない。東京都内では珍しい串煮込を出す店として貴重ですが,味がいまひとつではしょうがないですね。好みとしては煮込みが足りないような気がします。串の煮込みでは,北千住の「藤や」「ささや」,三ノ輪橋の「弁慶」がずっとおいしいと思います。 麻布十番 あべちゃん 本店 東京メトロ南北線が開通するまで交通の便が悪かったことも幸いしてか,今では古いものと新しいものが混在する街として賑わっています。そんな地域で昭和8年から営業を続けるという「あべちゃん」は古い酒場として貴重なのでしょう。といっても店自体はすっかりきれいになっていて味わいがなく,女性ひとりでも目を引くということはありません。肝心のもつ焼の味は伝統のタレ(タレの入った甕が有名)というのがなんだか必要以上に甘くてべたべたします。煮込みも同様にしょっぱ甘すぎる。 本所吾妻橋 わかば もつ焼ともつ刺のおいしさで定評のある「わかば」ですが,見掛けはなかなかうまそうに見えたのですが,肉の味があまり感じられない。ぼくの味覚に問題があるのかな。お邪魔した時はがらがらだったのですが,他のお客さんも有名な割にうまくないと思われているのかと納得して店を後にしたのですが,普段の入りはどうなのでしょう。従業員の方の応対もいささか悪かったように記憶します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/04/15 10:51:25 AM
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