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カテゴリ:鑑賞 etc
風は強いけれど、よく晴れたいい天気。地下鉄の駅まで自転車を走らせ、道立近代美術館へ行ってきました。 6月3日までということで、平日にも関わらず、会場は沢山の人で溢れかえっていました。 弘法大師空海(774~835)は、平安時代初期に中国(唐)へ渡り、インド伝来の本格的な密教を初めて日本に伝え、真言宗をひらいた人物として良く知られています。 書家、詩人、教育、土木など諸分野に活躍し、日本文化の向上に尽くした空海は、「お大師様」と親しみをもって呼ばれ、皇族から庶民に至るまで各時代にわたり広く信仰されました。 本展では、高野山の諸寺院に伝わる国宝18点、重要文化財56点を含む総計100点の作品を紹介しています。(美術館HPの解説より) 左から・・・国宝「五大力菩薩像 無畏十力吼菩薩像」 平安時代(10~11世紀) / 国宝「聾瞽指帰(ろうこしいき)」(上巻部分) 弘法大師筆 / 「深沙大将立像(じんじゃだいしょうりゅうぞう)」(部分) 圧倒されるんじゃないかと思っていましたが、意外と淡白な鑑賞をしました。 人が異様に多かったせいもありますが、雰囲気を堪能する半ば、人に押され弾かれ・・・もっと長居してくればよかったです。 そしてもっと早い時期に行っておけばよかった。 空海の自筆の著作や、運慶作の立像や、快慶作の孔雀明王像、曼荼羅の数々が興味を惹きました。 曼荼羅のなかには、染料に頭の血が混ぜてたというものもあって驚きです。 空海については、展示が始まった頃に、新聞で特集していた3回連続の記事を読んだだけの知識でしたが、偉業をすこしでも知ることができたと思います。 書の見事さも。 入り口にどんと構える空海の座像は、丸顔で優しげに見えました。 左手を捻っているので不思議な感じがします。このスタイルも密教独自のものなのでしょうか。 曼荼羅にも手の動きを表した絵がありました。 寄木造の像を見るたび、折れそうな細かな部分の繊細な彫りは、神業!と思います。 どうして折れないのかと不思議なくらいです。 鎌倉時代の運慶の作品には目に玉眼が入っていましたね~。 時代を超えて残る名僧の精神に触れて、何気に落ち着く感じがしました。 高野山、金剛峰寺いつか行ってみたい地となりました。 真言宗とは縁もゆかりもないけれど、わけもわからず密教というものには惹かれます。 チベット密教なども。 インドから追い出された仏教が、こうして伝わった先で脈々と生きていて、その精神が西洋でも見直されていると聞くとなお更に、誇りを持って見られるような気がしました。 めったとない機会に目で触れられて、貴重な経験ができて良かったです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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