敵基地攻撃能力。真珠湾を忘れたのかい? の件。
将棋の格言に「大手小手より先手が怖い」と言うのがあります。先手を取られたらいかな名人でも打つ手はないと言うわけです。特に王手を連続で刺されたら追い詰められます。王手を放っておくわけにはいきません。だから軍事でもいかに先手を取るかは重要なポイントです。 が、「後の先」と言うのもあります。あえて敵に先手を与えて、それに応じて反撃し主導権を奪う戦い方です。実は攻撃は同時に大きな隙もできるのです。そこを突くわけです。また先に手を出した方が悪いと言うのが今の世界の一般的常識です。 日本は平和憲法であえて軍事で先手を取ることを厳しく戒めています。真珠湾では劇的な勝利を収めましたが、宣戦布告が遅れたとのことでアメリカ国民を一気に参戦気分にまとめてしまいました。仮に宣戦布告が間に合ったとしてもいきなりの攻撃ですからアメリカの戦意を挫いたかどうかはわかりません。殴られたから自らを守るために相手を殴り返すと言うのは当然の権利だと言えるからです。 その教訓からだけではありませんが、要するに戦争はこちらから攻撃(策略を含めて)をしなければかなりの確率で起きないのです。だから防衛のための敵基地攻撃能力は矛盾した考え方です。 硫黄島では徹底的な防御戦術で敵に甚大な損害を与えました。沖縄戦でももし万歳突撃を禁止し、硫黄島と同じような地下壕などの防御戦術を徹底的にとったら終戦まで軍事組織は温存され占領されていなかっただろうと言われています。 今戦争は勝った方がしんどい思いをする時代です。アメリカを見たらわかります。戦闘では負けたことがない常勝のアメリカでさえ、その後の占領では苦労しています。犠牲者も多い。国内の経済も座視できないくらいに追い詰められています。他の国なら押して測るべきでしょう。いくら中央集権的な国家である中国や北朝鮮でも先制攻撃などできません。特に独立している国家、しかもGDP1位3位の国を相手に戦争しても損害ばかりが積み上がります。事実、中国は決して戦争しないと言っているのです。あくまでも武力絡みは内政問題にしたいのです。だから台湾を少しでも国家扱いする動きがあれば吠えるのです。 真珠湾で勝ったものの空母を討ち漏らしたためにミッドウェー島を攻めることになりました。だが暗号を解読され、いつの間にか「後の先」を取られていました。しっかり待ち伏せされて大敗北を喫してしまいます。敵基地や敵の戦力を先制攻撃だけで叩き潰す事は不可能なのです。余計な軍事力を弄ぶとむしろ挑発を受けて主導権を失いかねません。 平和憲法は軍事的にも優れています。あえて敵に先手を渡す事で敵の恐怖を和らげ同時に戦意を挫くのです。中途半端な軍事力はむしろ怪我の元です。使いもしない高額な兵器を揃えてもゴミになるだけです。少しでもそのお金を国内の日常インフラに回す方がよほどしっかりとした国防となります。今の日本はアメリカの戦争疲れを癒すための道具にされています。平和憲法を捨てて「普通の国」になるメリットは恐ろしく少ないのです。 今は必然的に生じる経済格差をいかに解消するか、そのための経済活動が本物の敵基地攻撃能力であり効果的な平和維持活動となります。 Destiny 体験版を遊びつくしてみた。 貴婦人の乗馬他 オーケストレーションにほんブログ村↑ストーリーをつくるのは本当に面白いです。これでオリジナルな漫画かイラストが書けるといいのですが・・・がんばります! もう一つのアリとキリギリスby 倖和(サチナゴム)