カテゴリ:利根川水系
最近成田山表参道沿いは、「うなぎのぼりの街」と呼ぶらしい。成田駅前から新勝寺総門までの800m間は、古くから旅館や料理店が軒を並べてきた。いまでも約60店がうなぎ料理を出している。13mに1店の割合だ。これほどの密度は全国的に珍しく、うなぎの街を自称するだけのことはある。
成田にうなぎ屋さんが多い理由として、ひと昔まで近くの利根川と印旛沼に天然うなぎ多かったこと。更に成田詣に訪れた江戸庶民が、旅の疲れを回復するために栄養価の高いうなぎを好んで食したこと。門前町の旅籠では、競ってうなぎ料理を工夫して来た。しかし今後、「うなぎ」は永遠か・・。 天然うなぎが貴重種になり、近年はほとんどが養殖ものである。日本のうなぎ養殖に年間で必要な稚魚は20トンと言われ、その半分を外国からの輸入に頼っている。輸入稚魚は、密漁されたものもある。世界のうなぎの六割を消費する日本、何とかしなくては・・。近い将来、絶滅危惧種になってしまう。 最近の研究で、うなぎの稚魚はマリアナ諸島近くで孵化して、赤道海流と黒潮に乗って東アジア辿り着くという。日本沿岸や河口に集まる稚魚は、シラス漁で効率的に捕獲される。親うなぎとなる確率は年々低下する一方だ。親うなぎが育ち、海へ戻って行く国際的な仕組みづくりが必要か・・。 写真-1 うなぎの尾に当たる成田山新勝寺総門。高15m総欅造りとして平成19年に建立。 写真-2 坂道の表参道には、うなぎの蒲焼の匂いが漂う。「並うな重」は2300円程度。 写真-3 門前町の影が残る表参道の町並み。電線の地中化で、遠くまで見通しが良くなった。 写真-4 成田うなぎマップ「うなぎのぼりの街 成田」。うなぎの頭は駅前広場だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年01月08日 18時57分14秒
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