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カテゴリ:osho@spiritual.earth
当ブログにおける[21th Category]は結局どうなるのだろう、ということを考えていた。このタイトルのまま、中観論的な哲学に終始するのだろうか。セラピー論のような技術話になるのであろうか。はたまたこのまま散漫な随筆風ブログで終結するのであろうか。 この玉川本の章建てを借りるとするなら、第1部、第2部、第3部についてはうまく取り込めたとしても、プロローグとエピローグがまだ未解決であった。短文ではあるが、プロローグにおいては、Osho本人が「ゾルバ・ザ・ブッダ」として紹介されている。エピローグでは、「OSHOの具体的な社会構想」が語られている。つまり、具体的社会構想の中に生きる人間は、ゾルバ・ザ・ブッダなのだから、この本の円環は、これで見事に完成することになる。 だから、いまのところ、第一候補として、[21th Category]は、「ゾルバ・ザ・ブッダと具体的社会構想」、を挙げておくことにしよう。すくなくとも現行の3つのカテゴリは、この最終テーマに向けて、すこしづつフォーカシングを始めたいと思う。 ゾルバ・ザ・ブッダ これまでの人類は、魂は実在するが物質は実在しないと信じるか、逆に物質は存在するが、魂は実在しないと信じるか、そのどちらかで生きてきた。過去の人類は、必ず唯心論か唯物論かのどちらかに分かれていた。 その責任は私たちのすべての聖人---このはかり知れない犯罪の責任は、すべての哲学者(唯心論者と唯物論者の両方)の双方にある。 そして両方の真実の統合としての人材は「ゾルバ・ザ・ブッダ」である。ブッダはむろんおわかりだろうが、人間意識の最高の高みに立った人物ではあるが、彼は残念ながら地上の人ではなく、空を駆ける人だ。鳥は両翼があってよく天空を飛ぶが、仏陀はその点においては片翼の人でしかなかった。 それに対しギリシャの作家カザンザキスの小説「その男ゾルバ」の主人公ゾルバは、肉体の快楽、地上の快楽を信じた男である。彼は来生において自分に何がおこるか、天国に入るか、地獄に投げ入れられるかなどまったく気づかうことなく、生をその極限まで楽しんだ男だ。彼は山に入って石塊の落ちて行くさまにすら、生々とした生命感を感じ、満月の夜には、楽器を持って潮騒の聞こえる浜辺で歌い、踊ることのできる人物だ。 それは物質と意識の間には葛藤がないということで、私たちはその両面において豊かになることができるという宣言だ。それを肉体と魂は一つだと言う、「存在」はスピリチュアリティ(精神性)に満ちていると言う。山々ですら生きており、樹々にすら感受性があるという宣言だ。この全存在はその両方だ。あるいはおそらく、物質と意識という二つの現れ方をするただ一つのエネルギーだ。 そのため「ゾルバ・ザ・ブッダ」というのは、この世のもっとも豊かな可能性だ。この両者のドッキング体は自らの本性をその極限まで生きる。彼はこの大地の歌を唄う。彼は大いなる大地を裏切らないし、また聖なる天空を裏切ることもない。 過去の人間が貧しかったのは、彼が「存在」を分割していたからだ。新しい人間、ゾルバ・ザ・ブッダは、この全世界が自分の家であると主張する。そこに含まれるものすべてが私たちのものであり、私たちはそれをあらゆる可能なやり方で使わねばならない。どんな罪の意識を持つことなく、葛藤もなく、選択もせずに、われわれはあらゆる物質を楽しむことは可能だし、あらゆる意識を祝うことも可能なのだ。p40~43 何度も何度も聞いてきたOshoのマニュフェストだ。耳にここち良い。しかし、それを、Oshoの詩として聞くのと、自分の人生として生きるのでは、まったく意味が違ってくる。ゾルバ・ザ・ブッダは、抽象的な哲学ではなく、私たちひとりひとりに生きられるべき、リアリティなのだ。 そして、エピローグで紹介されている「具体的な社会構想」も、実にただごとではない提案が列挙されている。Oshoのモデル・コミューン構想として、この本の小見出しをあげてだけでも、ひとつひとつがただならぬ重さを持っている。 産児制限の必要 安楽死の肯定 p259~267 なにはともあれ、当ブログは、最終章「ゾルバ・ザ・ブッダと具体的社会構想」へと、静かにシフトチェンジする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.02 21:43:29
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