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本の森で呑んだくれ、活字の海で酔っ払い

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2020.04.10
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カテゴリ:ミステリー小説
​​・ミステリー小説分野にカテゴライズしていいものかどうか微妙だけど、小説推理新人賞受賞作なのでまあいいかあみたいな感じ。どちらかというと女性を主人公とした、逞しくも愛らしく強い女をテーマにした短篇集だと思う。
・表紙がちょっとあれというかこれなんで・・・還暦のジジイが読むには抵抗があってこそこそ読む羽目になってしまった。対象はヤング世代(これっておそらく死後ですね?)なのかなと今更気付いた。ちなみに著者の垣谷美雨とワシは同じ年生まれなのだが・・・


2020.4.9読了


〇カバーの表紙は、学校の廊下らしいところに立つセーラー服姿の女子高生、首から下だけで顔は分からない。第1話「竜巻ガール」の涼子のイメージだろう。

・表紙がちょっと何というかあれで・・・還暦のジジイが読むには抵抗があって何となく隠れてこそこそ読む羽目になってしまった。遅ればせながら対象はヤング世代(これっておそらく死語ですね?)だったのかなと今更気付いた。ちなみに著者の垣谷美雨とワシは同じ年生まれなのだが・・・そう思えば何だか共感できるような気もしてくる。逆にそれを知らなかったら読後の感想はまた違っていたような気がする。小説ってそれを書いた作家のプロフィールも含めてのものなんだなと気が付いた。それって邪道?

「竜巻ガール」

・視点は高校生男子、突然に父が再婚して同い年の妹ができる。初対面はガングロだったけど実は美人の彼女とあっという間にエッチな関係になって・・・結局は離婚して別れることになるが、彼女やその母親の生き方や強さや弱さなど人生勉強もしました。みたいな感じ。

〇「ガングロはもうひとりの自分になれるの。身を守る仮面でもあるし。あんまりきれいだと、ママの彼氏に襲われたりするからね」

「旋風マザー」

・借金を払えずに行方不明を装っていた父親を持つ独身息子の視点からの短編。親しくなった女性との甘い関係を夢見ていたのだが、実はその女性は父親と結婚することになった。実はそれを操っていたのが書類上ではまだ離婚が成立していない実の母親だった。あらすじをまとめればミステリーかも?女は怖いな。

「渦潮ウーマン」

・湯河原の旅館で溺れた不倫相手を見捨てて逃げ帰った女性の視点からのサスペンス。憧れのサラブレッド上司がマザコンの泣き虫だったり、その彼が湯河原の旅館の女将の姉だったり、思わせぶりな麻美さんが単なるいい人だったとか・・・人が死んだとは言え何となくハッピーエンドに感じて一番面白かったと思う作品。

〇「あなたは、自分の身を守るためなら旅館から逃げ帰るような卑怯者にもなれる強い人間よ。そういう臨機応変なところも聡明な証拠だわ。それにストーカー行為にしてもなかなかのものだったわ。あれくらいのことをやれる女性じゃないと、社長夫人は務まらないわよ・・・」

・そんなかっこいい彼を足蹴にして玉の輿を拒否して生きる人生を選択した主人公に拍手したい。

「霧中ワイフ」

・年下のイケメン中国人と結婚した新婚女性の視点から。妊娠した女性が、偶然に彼の娘からに来た手紙と家族写真を見つけて夫の二重結婚疑惑に悩んで葛藤する。結局はハッピーエンドになってよかった!

解説

・北上次郎と言えば目黒考二として「本の雑誌社」で椎名誠と一緒に仕事をしていた人ではないか!または椎名誠率いる「東ケト会」のメンバー「カマタキの目黒」としてご飯を炊いていた人でもある。しかも「椎名誠 旅する文学館」の名誉館長も務めていたはずだ。ちなみにワシは椎名誠の大ファンである。
・​椎名誠と目黒考二の対談「本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇」​は少し前に読んだばかりだった。
・本を読みたくて読みたくてしょうがなくてたくさんの本を読んできた彼が、彼女の才能をとても高く買っているのに驚いた。なぜならワシはそれほどには面白いと思わなかったからだ。単に好みの違いとか指向の違いならいいのだが、読み込みが浅いとか感受性が乏しいとかだったら残念だなあと少し不安にさらされている。

・タイトル作にはいきなり面食らってしまって、あまりいい印象はない。「渦潮ウーマン」が一番面白かったかな。でも一番インパクトを受けたのは解説かもしれない。

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Last updated  2020.04.12 16:27:56
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