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カテゴリ:ミステリー小説
〇「少年や少女、子供を主人公にする小説を書くのは難しい、と思っていました。」「デビューしてから二十年、この仕事を続けてきた一つの成果のように感じています。」(あとがきより)
・という著者の小中学生が主人公の短篇集5編。大人になった現在からの視点も絡ませて深みを出しているのかな?「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」。いずれも否定が入ったタイトルになっている。
・ソクラテスは自分が無知であることを知っていると言った哲学者、担任教師久留米は自分は何でも知っていると先入観で人を判断する「逆ソクラテス」。謎の転校生安斎君、優等生佐久間とぼくが、久留米にさげすまれて標的にされていたクラスメートの草壁を擁護して佐久間の価値観を変えるべく闘うのが第1話の「逆ソクラテス」。 〇「僕はそうは思わない」 ・安斎から教えられた裏技の台詞。その言葉があとで効いてくるのはいつもの伊坂パターンだけどやっぱり気持ちがいい。ただ安斎のその後が切ない。 〇「未来のお前は笑っている」「申し訳ないが、あれは由緒正し・・・正真正銘のでたらめだ」(「スロウではない」) 〇「私にいい考えがある」「もし、平気で他人に迷惑をかける人がいたら、心の中でそっと思っておくといい。可哀そうに、って」(「非オプティマス」)
「アンスポーツマンライク」はバスケの話、「逆ワシントン」は桜の枝を折ったことを正直に誤ればいい結果が得られるとは限らない?って話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.09.20 17:20:21
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