「ヒデとロザンナ」として歌手活動をされていた出門英さんとロザンナさんは
1975年に結婚、画面には「愛の奇跡」を歌うお二人の映像が流れます。
ところが1990年6月17日、出門さんは47歳で逝去、当時40歳だったロザンナさんは
まだ8歳だった長女・万梨音さんをはじめ三人のお子さんを一人で育てることに。
当時の万梨音さんの言葉・「どんなお父さんだった?」という質問に対して
「おもしろい☆…あのね、パパは鼻ペチャでね、『鼻が似てる』って皆によく言われる…」
***
国「ロザンナさん、18歳の頃の映像が出ましたけれども…大人っぽいですねえ」
ロザンナさん「イタリア人ですから☆ませてるのよ☆」
国「ませてましたか、その当時?」
ロ「そうそう…結構ね、18でもう…イタリアだと大人なんですね、もう」
国「あ、そうですか。まだまだ日本だと18歳っていうと、まだね…
もうガキみたいな感じですけれども」
ロ「だって17で一人で日本に来てるんだから…一人でおじさんのバンドと来たんですけれども」
国「それは何か、嫌じゃなかったですか?日本っていう国に来るっていうのは」
ロ「…いや…これが不思議なんですけど、やっぱり呼ばれているんだと思うんです、私は」
国「日本に呼ばれた?」
ロ「小さい頃からね、スケッチ何かすると、あの…五重塔と…何か着物を着ている女の子の絵を
よく描いていました」
国「子供の頃から?」
ロ「見たことないのに」
国「ええ?!『オーラの泉』じゃないですか、もう☆
…前から出たかったみたいな話を聞いたんですが…」
ロ「物凄い、お会いしたかったの、お二方に」
国「そうですか…始めましてになるんですか?」
ロ「いえ…美輪さんには大変お世話になって…」
美「何十年ぶりくらい…さっきお会いしたの…」
ロ「何百年ぶり☆」
美「何百年…本当にね…あの…もういいわね☆…あの…
何かヒデさんのことを、とても好きで好きで…」
ロ「もう好きで好きで☆」
美「好きで好きで、たまんなくて…」
国「え?デビュー…デビューして…」
美「すぐ」
ロ「すぐ。『あ、この人絶対、私のだんなさんになる人』っていうね、
ひらめきがあったんですよ」
美「それがね…もうモロに…もう丸出しだったのよ☆」
国「へえ…☆丸出し?☆」
美「うん☆」
ロ「これがイタリア人よ☆オープンだから☆」
美「そう、丸出しで…それで私はね…『大人っぽい』ってあなたは言ったけど
『うわあ…子供だな…可愛いな』と思ってたの。ヒデさんがね…
あの人、めちゃくちゃモテたのよ」
国「もう…格好いいですもんね☆」
ロ「(うなずいて)…」
美「スタジオにいる女の人もね…ヒデさんの方は何の関心も無いんだけど…
あの…その二人の人が喋りかけて、素っ気無く喋ってたんだけど…
そうしたら彼女の目ったらね☆(横目で睨んで)こんな…☆」
国「嫉妬の目に☆」
ロ「違う☆あの…今だから言いますけど、当時はね、日本語あまり喋れてないから
物凄い敏感に見たり聞いたりしないと、何を言ってるのか分からないから…
だから凄かったですよ」
国「でもそれは、日本語も分からないし、『私のヒデを…』みたいな☆」
ロ「『私のヒデを触るんじゃない!』☆」
国「そんな気持ちもあったわけですよね☆」
ロ「はい☆」
国「江原さんとは、どうですか?」
ロ「いや、初めて…」
江「万梨音さんとはね…あの…JJモデルをなさってたときに対談してるんです」
国「あ、そうなんですか?」
美「じゃあ、JJモデルやってらしたの?☆」
江「そうなんです☆」
国「ええ?☆専属ですか?☆」
江「ええ、当時☆…そんなに笑わなくても☆」
万梨音さん「お世話になりました☆」
江「もう8年も経つんですねえ…」
万「もうそれくらいになりますね…」
国「じゃあ何かこう…お話は…対談という形ですか?」
万「はい、お話させていただきました」
ロ「で、話を聞いて、物凄くお会いしたいなと思ったけど、なかなか…」
江「僕ね、今でも忘れないの…その時も…あの…お父さまのことをね、お話してね…
お家のね、椅子のところで…あの籐の椅子か何かだったのかな…
『そこにいつもずっと居るよ』っていう話をしたのを覚えてる」
万「はい」
江「その映像がずーっとあって…うん…」
国「それは覚えていますか?」
万「覚えています。で、『そんな椅子あったかな?』と思いつつ、ママに帰りに電話した時に
『…あるじゃない…』って言われて、二人でサーッと寒くなって…☆」
ロ「キッチンに小っちゃいね…あの、籐じゃないんだけど丸い椅子…料理の間に
ちょっと座る椅子が…『そこにずっと居る』っておっしゃって…」
江「そうなの。『居るよ。ずっと見てるよ、家族のことを』って…」
ロ「怖いわあ…☆」
江「そこの場面だけを凄く覚えている」
万「そうでしたか…あの…私、お父さんと闘病中に手紙のやり取りをしてたんですね…
(封筒から手紙を取り出して)これは最後に、一番最後に交わした…」
ロ「運動会にね…絶対…どんな仕事があっても絶対、運動会の時、空けてたんですよ」
国「へえ…スケジュールを空けて…」
ロ「で、初めてだったんですよ、入院してて運動会に出られないっていうのが」
万「そうなんです」
国「そこでの手紙のやり取りがあるわけですか」
万「はい…(手紙を開いて)あの…最後の方だったので字が全然…グチャグチャなんですけど…
『うんどうかい いけなくてざんねん 目を大きく明けて よーくまえを見て
走ればぜったいに ころばないからね。こっちから おうえんしてる…』っていう風に…
書いてくれたんですけど…」
美「『こっちから おうえんしてる』っていうのが、なぞなぞになるわね☆」
万「はい。もう今も、そう言ってくれているっていう風に…」
美「『こっちから』が『あの世から』という意味でもあるのよね」
万「はい、そうですね…」
国「これはもう、最後に交換した手紙なんですか?」
万「はい、そうですね」
続きます。
「
オーラの泉の日記」